・・・最近、新聞等で、安倍首相が答弁を撤回して世間の話題になった、裁量労働制について、過去の自分が経験した問題を思いだした。
私が働いている時に、会社に裁量労働制を導入した。
その時に当事者として体験した。
実際に働いていた人間の経験からいうと、
工場などのライン労働者以外(すなわち、機械の稼働している時には、機械と連動した労働している人のような仕事以外)は、労働時間と云うのは、その労働者の能力次第でいかようにも、一つの仕事を完了するまでの所要労働時間は変動するものである。
従って、労働対価は契約したアウトプットに対して払われるべきものであるから、時間に対して払われるべきものではないと思う。
裁量労働制が、頭脳労働と云われる部門に採用されるのは本来正しいのであるが、その給料の決め方に問題があるように思われる。
私の経験した場合は、今までの仕事を基準にして、(つまり、仕事の成果や、役割、環境などを細かく規定しないで)その人がどんな成果を上げようと失敗しようと、一律、基本賃金プラス15時間分の残業時間の給料と云う決め方をしている事が多かった。
最近は、かなり、仕事内容や目標値を細かく決めるようになってきたが、決める人間のスキルが追い付いて無くて、かなりあいまいである場合が多い、
裁量労働制のような契約労働を導入するには、仕事の内容、目標、環境などの契約内容を細かく規定できる、労働を裁量出来る契約のプロを会社に導入しないと効果を上げることは難しいと思う。