そういえば道徳教育が必修化される。
評価はつかないそうだが,僕の時代にもあった授業である。
しかし,机上の理論など子供の頃からまったく信じなかった。
むしろ反抗的で「先生の理屈にあわないものを屁理屈というんだ!」などと言い返していた。
したがって,親も相当苦労したはずである。
それでも一応「人の道」を踏み外さすに済んだのは,おそらくは『巨人の星』の影響。
真剣勝負,忖度しない態度,バカ正直。
そのどれもが綺麗事では語られていない。
実社会に出れば綺麗事で済まないのがアタリマエ。
少なくとも,僕はその点恵まれていた。
アルバイトをいわゆる「会社組織」で行えたこと。
とても厳しいところだったが,道理は通っていた。
厳しくとも道理が通っていれば文句は言わない。
『巨人の星』もまた然り。
プロ野球前,とくに青雲高校時代に「チームワーク」を徹底的に叩き込まれる飛雄馬の姿は,管理職になる方々にも必見である。
そして,メトロリバー・ロマンポイントは正直駅から遠い。
しかし「10年後,20年後もバス釣りを続けるために...歩く...歩くぞ」と毎回誓っている。帰路はさすがに千鳥足であるが。
ともかく,「教材」としても素晴らしい『巨人の星』。
学校で一括購入するとなれば,きっと梶原先生もお喜びだろう。
新学期におかしな「道徳」がはびこらないこと,はびこっても「闘う現場」があってほしいと願っている。