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「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

福岡県古賀市 ・ 『 暗い玄界灘に 』  夏樹静子

2017-02-04 10:57:29 | 文学・文化・映画作品



福岡県古賀市 ( 花見海岸 )






昨年の3月に亡くなった夏樹静子は福岡市在住の推理作家で、
『 Wの悲劇 』 をはじめとした作品は海外で翻訳され、
晩年のエラリー・クイーンとも親交があった。
社会性に富んだ題材を取り上げながら、
女性らしい繊細な描写で人間の心理を追求している。

糟屋郡古賀町 ( 現・古賀市 ) が舞台となった 『 暗い玄界灘に 』 は、
『 ガラスの絆 』 ( 昭和55年・角川書店 ) に収められた短編小説で、
室生久美子は、婚約者の白井岳夫が出張先の福岡で入院したという知らせを受ける。
岳夫の幼なじみで、無二の親友であったはずの峰岸 朗が、
見舞いの品に薬物を混入し、手術中のショック死に見せかけ岳夫を殺してしまう。
福岡市近郊の町での医師不足、無資格診療という医療問題をベースに、
屈折した男の深層心理を描いた作品である。


「 玄界灘は今日も灰色の靄に包まれている。
浅いU字型の海岸線に縁どられた湾内には、
いくつも小さな島が散らばり、その淡い緑の影が、
わずかに風景をやわらげてはいるが、海面は棘々しく黒ずみ・・・ 」

曇天の玄界灘は、峰岸 朗の暗い瞳と重ねられており、
この短編の背景であり、その黒い海と松林に代表される風土から
この作品が生まれた。


旧古賀町は、玄界灘と犬鳴連峰に挟まれた町で、
福岡都市圏のベッドタウンとして住宅開発が進んでいる。
町の東部の山あいには大正14年に開かれた 「 薬王寺温泉 」 があり、
福岡市近郊の湯治場として人気がある。


夏樹 静子 ( なつき しずこ、本名:出光 静子(いでみつ しずこ)、
1938年12月21日 - 2016年3月19日 ) は、
東京に生まれ、昭和30年に慶應義塾大学英文科を卒業。
在学中の昭和35年に 「 五十嵐静子 」 名で 『 すれ違った死 』 が
江戸川乱歩賞候補となった。
昭和37年に 「 夏樹しのぶ 」 名で 『 ガラスの鎖 』 を発表。
昭和44年に 『 天使が消えていく 』 を江戸川乱歩賞に応募、
昭和48年に 『 蒸発 』 で日本推理作家協会賞を受賞した。

主な著書に 『 喪失 』 『 風の扉 』 『 遠い約束 』 などがある。
ちなみに兄は、小説家でミストラル社長の五十嵐均。
夫である新出光社長の出光芳秀は出光佐三の甥。
長男は俳優の出光秀一郎。



第12位 みずがめ座 今日のラッキーポイント 「 湯たんぽ 」

2017-02-04 07:00:31 | 今日の占い ・ 二十八宿とコトバ

今日は 「 立春 」 。
節を分けた昨日で永い冬とはオサラバして、
今日から 「 春 」 に変わり、運勢も変わる。

焦らず急がず、待っていたこの日を、
再スタートと思ってみてはどうだろうか?
今日は、そんな新たな原動力となる日だ。
個人的にも元旦よりも立春の方を重視しているから期待も大きい。
そんなことを思う今日の順位は12位で、
ラッキーポイントは、
「 湯たんぽ 」 である。

軽率な態度が原因で周囲から非難集中!
言葉遣いには気を付けて慎重な言動を心がけよう!
でも、そんな滅入った気分にならないようにするラッキーアドバイスは、
外出前に水を飲むと良いぞ!
では、水瓶座の諸君。
お互い今日をいい日にしよう!


長崎県佐世保市吉井町  「 前岳橋 」

2017-02-04 01:01:17 | 長崎の石橋























前岳橋は佐々川の支流の福井川に架かる橋で、
大正11年5月に架けられたものである。
すぐ近くには樋口橋があり、
福井川の上流には橋川原橋が架かっている。
橋の近くには吉井町の中央公民館があり、
橋の上には吉井から潜龍方面に向かう高架橋が出来ており、 
新旧のコントラストが絵になる石橋である。

やや扁平なアーチの輪石は大きな石で組まれており、
アーチ頂部は薄いが壁石はしっかり組まれている。
それを支える橋脚は垂直よりもやや内側に入り、
開口部を側面から見ると扇形に開いて見える。



所在地  / 長崎県佐世保市吉井町立石 ー 前岳