Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

読者層に合わせた興奮度合い

2011-11-22 | 
一時は毎年楽しみにしていたのがクリスマスプレゼント向けの新聞のリストである。FAZとSZの両方を出来る限り手元に集めた。今もそれがあるのかどうかは知らないほど無関心になった。昨年の新聞には無かったような気がする。地元のゴミ回収日時カレンダーの方が遥かに興味深い。

しかし、無料お試しのFAZ日曜版に書籍からCDまでを票にしたものが載っている。それほど興味なく見ていると、女流音楽評論家の推薦として「マーラーの死」と称する小説がある。

作曲家グスタフ・マーラーは1907年に殺害されていたと言うのである。だから、「大地の歌」を作曲したのは一体誰かと言うのが本の内容らしい。お馴染みのスノビズムに訴えかけるような推理とサスペンスの内容なのだろう。

1988年生まれの作者はデュッセルドルフの図書館員として、カール・シュミットの遺稿などを整理担当していたようで、これがデビュー作のようだ。

新聞の読者層に合わせた選択と言っても良かろう。限られた時間の中でこうしたものを読んでる時間などはないというのが我々の言い分であろうが、ある種の人たちにとっては知的好奇心を奮い立たすのかも知れない。

知的興奮と言うならば今年逝去した団鬼六の「縛り」を忘れてはいけないだろう。鬼六に啓蒙を受けたカトリーヌ・ブレイヤ女史監督映画「ロマンスXXX」を観た方が遥かに有効な時間を過ごせるのではなかろうか?残念ながら、日本上映時に大橋巨泉などが紹介していたが、全編は未視である。



参照:
Mahlers Tode: Ein Gedankenspiel, Axel Koppetsch (amazon.de)
Romance(1999),
Catherine Breillat (imdb)
"La belle endormie" von Catherine Breillat (ARTE)
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コメント (3)
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