車中のラジオが伝えていた。年頭から何度も繰り返されているが、ここ三十年間にないほどの国際競争力をドイツがつけてきていて、失業率は下がる一方らしい。実感としてはあまりないのだが、少なくとも工業輸出超大国としての技術力や自己市場の成長は日頃体験していることである。やはり技術とそれを新産業へと展開させる社会の力であり、解放された社会の成果を示している。なるほど市場の保守性は揺るがないが、歩みが止まっているのではなく絶えずある方向へと軸が回っているので、動き出すと大きな力となる。
そうした産業力を見越したかどうかは知らないが、アブダビがダイムラーの大株主となってF1レーサーにまで様々な注文をつけたようだが、結局投機的に売り抜けたようで、大きなニュースとなっている。細かな事情は追々伝えられるであろう。車産業ではプジョー・シトロエンが傾いてきているようで、重要な貨物部門でGMグループに入るような話題を読んだ。先日の南仏旅行でもプジョーに乗ることが多かったが、フランス製品の常で新品のときだけはデザインも機能も良いのだが、急にボロボロになってくる。ああした車に乗っていると、何時かのオペルの品質の急激な低下を思い出して、オペルもプジョーもサーブもシトロエンも同じ車に見えてくる。
久しぶりにバルサミコを購入した。先日のザウマーゲンのカルパッチョはひまわり油を使ったが、これから夏に本格的にいろいろと試してみたいと思ったからである。今年の夏の食事にはカルパッチョが頻出しそうである。同時に無くなっていたサラダ用のオリーブオイルも購入したので様々な料理が出来る。
郵便桶にはルツェルンからの封書が入っていて、ただの請求書で注文した入場券は入っていなかった。更に驚いたことにネットで示された支払期限とは違う至近の日付が入っていて、本来ならば苦情ものである。可也売り手市場の対応を取ってきている。そもそも公演から二週間前までの支払期限は不思議だと思ったのである。カードで購入すれば勝手に決められた両替レートとなるので、振り替えのときの相場を楽しみに安く支払いたい。最終的には手数料などが多く掛かることは予想されるのだが、スイスにそのまま金を落とすよりも、こちらで金の行方を制御した方がよい。
同時にバーデンバーデンから券が送られてきている。こちらはカードで支払済みなので当然なのだが、その発券のホームページを改めてみて大変興味深かったのだ。なぜならば注文のときに出ていた椅子や場所が綺麗に取り去られていて、まるではじめから席がなかったかのような小細工をしているのである。入れ物が大きい分、最上階は閉鎖していたのは何気なく気がついていたのだが、私が安い席を注文したものだから、安い席を売り切れてしまってなかったことにして、より高額な席を売ろうと努めている。現在の入場券の売れ行き具合からして到底「小さくした大ホール(1600席ぐらいか)」が満杯になることはないと判断したのだろう。プログラム紹介には鈴木を聞きに東京へと態々飛ぶ人がいるとか書いてあるが、まさかそのような御仁は何人もいる訳がない。
正直なところここ数年のドイツ国内のシリアスな音楽会の入場者は減っている。バッハや古楽器などではあまり人が入らなくなってきているのだから、何らかの動員がなくて鈴木の演奏会が満員になる方が不思議なのだ。その点からしてもバーデンバーデンの劇場が取った小細工は少しでも赤字を減らすために重要な手段である。興味津々だったのは注文した席を取り消しにして他の切符と交換するのかそれとも当日に更に入場者が見込めないとなると場合によっては場所の入れ替えをするのかと思っていたが、恐らく後者の方法を採用するのだろう。スイスのように金をかき集めることが国是となっていないので、どうしても倒産後も親方日の丸のような運営をしているようにしか思えない祝祭劇場であるが、小細工をしただけでも天晴れだ。反面小細工しなければ、他の人にもこの演奏会を推薦したのだが、価格が高くなると、奨め難くなる。
要するに、上に二種類の演奏会の売りや需要について触れたが、双方とも容易にエンターティメントの市場があって単純にBIZとして扱えるものではないことが分るだろう。ある意味では観光を含む経済であり、ある意味では文化行政が深く関わりあっている。こうした市場とか文化援助とかは、なにもわからないのに大鉈を振るって処理できるものではないということである。まさしくドイツの工業や経済においても単純な市場主義や国是では発展しない証明であり、やはりしっかりした経済運営が欠かせないと言うことでしかないのである。
参照:
聖霊降臨祭のミサは如何に 2012-04-19 | 音
ほとんどコンサートゴアーの様 2012-04-17 | 文化一般
文化ケインズ経済学の矛盾 2012-04-04
とても景気の良い環境 2012-01-01 | アウトドーア・環境
鈴木雅明さんにバッハ・メダル、
大フィルへの大阪市の助成金問題 (TARO'S CAFE)
そうした産業力を見越したかどうかは知らないが、アブダビがダイムラーの大株主となってF1レーサーにまで様々な注文をつけたようだが、結局投機的に売り抜けたようで、大きなニュースとなっている。細かな事情は追々伝えられるであろう。車産業ではプジョー・シトロエンが傾いてきているようで、重要な貨物部門でGMグループに入るような話題を読んだ。先日の南仏旅行でもプジョーに乗ることが多かったが、フランス製品の常で新品のときだけはデザインも機能も良いのだが、急にボロボロになってくる。ああした車に乗っていると、何時かのオペルの品質の急激な低下を思い出して、オペルもプジョーもサーブもシトロエンも同じ車に見えてくる。
久しぶりにバルサミコを購入した。先日のザウマーゲンのカルパッチョはひまわり油を使ったが、これから夏に本格的にいろいろと試してみたいと思ったからである。今年の夏の食事にはカルパッチョが頻出しそうである。同時に無くなっていたサラダ用のオリーブオイルも購入したので様々な料理が出来る。
郵便桶にはルツェルンからの封書が入っていて、ただの請求書で注文した入場券は入っていなかった。更に驚いたことにネットで示された支払期限とは違う至近の日付が入っていて、本来ならば苦情ものである。可也売り手市場の対応を取ってきている。そもそも公演から二週間前までの支払期限は不思議だと思ったのである。カードで購入すれば勝手に決められた両替レートとなるので、振り替えのときの相場を楽しみに安く支払いたい。最終的には手数料などが多く掛かることは予想されるのだが、スイスにそのまま金を落とすよりも、こちらで金の行方を制御した方がよい。
同時にバーデンバーデンから券が送られてきている。こちらはカードで支払済みなので当然なのだが、その発券のホームページを改めてみて大変興味深かったのだ。なぜならば注文のときに出ていた椅子や場所が綺麗に取り去られていて、まるではじめから席がなかったかのような小細工をしているのである。入れ物が大きい分、最上階は閉鎖していたのは何気なく気がついていたのだが、私が安い席を注文したものだから、安い席を売り切れてしまってなかったことにして、より高額な席を売ろうと努めている。現在の入場券の売れ行き具合からして到底「小さくした大ホール(1600席ぐらいか)」が満杯になることはないと判断したのだろう。プログラム紹介には鈴木を聞きに東京へと態々飛ぶ人がいるとか書いてあるが、まさかそのような御仁は何人もいる訳がない。
正直なところここ数年のドイツ国内のシリアスな音楽会の入場者は減っている。バッハや古楽器などではあまり人が入らなくなってきているのだから、何らかの動員がなくて鈴木の演奏会が満員になる方が不思議なのだ。その点からしてもバーデンバーデンの劇場が取った小細工は少しでも赤字を減らすために重要な手段である。興味津々だったのは注文した席を取り消しにして他の切符と交換するのかそれとも当日に更に入場者が見込めないとなると場合によっては場所の入れ替えをするのかと思っていたが、恐らく後者の方法を採用するのだろう。スイスのように金をかき集めることが国是となっていないので、どうしても倒産後も親方日の丸のような運営をしているようにしか思えない祝祭劇場であるが、小細工をしただけでも天晴れだ。反面小細工しなければ、他の人にもこの演奏会を推薦したのだが、価格が高くなると、奨め難くなる。
要するに、上に二種類の演奏会の売りや需要について触れたが、双方とも容易にエンターティメントの市場があって単純にBIZとして扱えるものではないことが分るだろう。ある意味では観光を含む経済であり、ある意味では文化行政が深く関わりあっている。こうした市場とか文化援助とかは、なにもわからないのに大鉈を振るって処理できるものではないということである。まさしくドイツの工業や経済においても単純な市場主義や国是では発展しない証明であり、やはりしっかりした経済運営が欠かせないと言うことでしかないのである。
参照:
聖霊降臨祭のミサは如何に 2012-04-19 | 音
ほとんどコンサートゴアーの様 2012-04-17 | 文化一般
文化ケインズ経済学の矛盾 2012-04-04
とても景気の良い環境 2012-01-01 | アウトドーア・環境
鈴木雅明さんにバッハ・メダル、
大フィルへの大阪市の助成金問題 (TARO'S CAFE)