ザビーネ・マイヤーの五枚組みはポートレート風のつくりであるが、中々収録曲と演奏録音共にそれ以上の価値があった。特にマンハイマーシューレのシュターミッツの協奏曲集などはクラリネットで有名ながら自らがこの楽器に関係していないと馴染みが少なく、同類の曲集にも意外にクラリネットの曲が少ないからだ。その意味からモーツァルトなどに影響を強く与えた曲でありヴェーバーなどのそれと合わせて素晴らしいアンソロジーとも為っているのである。この楽派を知るには欠かせない録音の数々である。
さて、自らの十日間のクライミングの成果を一望だけしておきたい。この間石切り場で三回登り、その難易度はもはや岩の状況から平均で六級マイナス程度しかいかなかったが、違う石切り場で少し登った経験は貴重であり、石切り場特有のノミの痕を手掛かりにするそれを改めて思い起こせた。兎に角、雑食砂岩でも岩が硬いのが特徴だろうか。
本物の雑食砂岩では、間違って登った脆いクラックからチムニーで頂上に出るルートは4級しかなかったが、結構中間支点を取るのが苦労で、後ろにひっくり返りそうになった。難易度に拘らず真剣に取り組まないと御せ無いのが南プファルツの岩峰群である。
それに引き換え火山性の斑岩のバーデンバーデンではハーケンが設置されていることもあって自己の限界域で登ることが出来る。足場に立ち上がるまでのバランスで、立ち上がれば更に前進に備えることが出来るからだ。傾斜の緩いプレートでは初心者の冬の室内トレーニングへの下準備が十分に出来た。右へ左へと体重を移動して、腕力を使うことなく上へ上へと登る方法は、山靴でもシュタイクアイゼンでも同じように出来なければいけないのだ。
その難しさは、金曜日に二回目に旅行で漸く登れたロートリンゲンのマルティンフェルツなどの花崗岩の細かな摂理とは異なり、規則正しくリズミカルに前進するので、まさしく身体に刻み込んで貰うには最高であった。花崗岩では全くこうはいかないで、その都度微妙な体重移動を要求されるために初心者の練習にはならない。
実際に二回二種類のクライミングホールでは徹底して左右クローズの姿勢で徹底して登って貰って、腰の位置や手掛かりの方向などを実感して貰った。そしてその後最後に雑食砂岩で登ることで、室内でのその練習が実際にはどのように生きるかを想像して貰った。
そうした配慮無しに、外で登ると同じように室内で遊んでいるととんでもないことになることを眼鏡の親方を見て改めて確認して反面教師とした。正面切って、リードで登る姿を見て、そして途中から諦めて降りてくるのを見て、あの調子で遣っていると一生同じことを繰り返すとしか感じられなかった。要するに合理的に分析的に練習する方法を一切考えずに室内で練習していてもお話にならないのである。自己満足となれば更に手が付けられない。
そうした練習法の一端を教えてくれたのが一年ぶりに一緒に登った熊男で、白髪が見えるようになり歳はまだ若いのに衰えた感じが強かったが、下からする指図の一つ一つはとても的確で有り難かった。特に中間支点の問題や楔の指し方を教えてくれて、自らは事故に遭遇したことから大分勢いが落ちて、今年登り始めていた期待していた七級マイナスをリードするところは全く見せてくれなかったが、その経験はやはり蓄積を感じた。来年も幾らか付き合って貰いたい南プファルツの経験者である。
やはり自らが確保していた墜落で、ボルトのリングが外れていたならば自らも二十メートル下へと叩きつけられて死んでいたかもしれない体験をするととてもではない抑制が効いてしまうのは当然だろう。所謂我々の水曜日グループから私を含めて三人が大転落をしたシーズンであった。その一人の現状は知らないが、軽症でなかったのは分っている。
写真:今年リードした最も美しかった南プファルツのクラシックルート「エミール・ゲスナー記念」
参照:
娯楽施設でのクライミング 2012-10-27 | 生活
バンジージャムプ並の転落 2012-06-18 | アウトドーア・環境
大胆で勇敢そのもの 2012-10-02 | アウトドーア・環境
さて、自らの十日間のクライミングの成果を一望だけしておきたい。この間石切り場で三回登り、その難易度はもはや岩の状況から平均で六級マイナス程度しかいかなかったが、違う石切り場で少し登った経験は貴重であり、石切り場特有のノミの痕を手掛かりにするそれを改めて思い起こせた。兎に角、雑食砂岩でも岩が硬いのが特徴だろうか。
本物の雑食砂岩では、間違って登った脆いクラックからチムニーで頂上に出るルートは4級しかなかったが、結構中間支点を取るのが苦労で、後ろにひっくり返りそうになった。難易度に拘らず真剣に取り組まないと御せ無いのが南プファルツの岩峰群である。
それに引き換え火山性の斑岩のバーデンバーデンではハーケンが設置されていることもあって自己の限界域で登ることが出来る。足場に立ち上がるまでのバランスで、立ち上がれば更に前進に備えることが出来るからだ。傾斜の緩いプレートでは初心者の冬の室内トレーニングへの下準備が十分に出来た。右へ左へと体重を移動して、腕力を使うことなく上へ上へと登る方法は、山靴でもシュタイクアイゼンでも同じように出来なければいけないのだ。
その難しさは、金曜日に二回目に旅行で漸く登れたロートリンゲンのマルティンフェルツなどの花崗岩の細かな摂理とは異なり、規則正しくリズミカルに前進するので、まさしく身体に刻み込んで貰うには最高であった。花崗岩では全くこうはいかないで、その都度微妙な体重移動を要求されるために初心者の練習にはならない。
実際に二回二種類のクライミングホールでは徹底して左右クローズの姿勢で徹底して登って貰って、腰の位置や手掛かりの方向などを実感して貰った。そしてその後最後に雑食砂岩で登ることで、室内でのその練習が実際にはどのように生きるかを想像して貰った。
そうした配慮無しに、外で登ると同じように室内で遊んでいるととんでもないことになることを眼鏡の親方を見て改めて確認して反面教師とした。正面切って、リードで登る姿を見て、そして途中から諦めて降りてくるのを見て、あの調子で遣っていると一生同じことを繰り返すとしか感じられなかった。要するに合理的に分析的に練習する方法を一切考えずに室内で練習していてもお話にならないのである。自己満足となれば更に手が付けられない。
そうした練習法の一端を教えてくれたのが一年ぶりに一緒に登った熊男で、白髪が見えるようになり歳はまだ若いのに衰えた感じが強かったが、下からする指図の一つ一つはとても的確で有り難かった。特に中間支点の問題や楔の指し方を教えてくれて、自らは事故に遭遇したことから大分勢いが落ちて、今年登り始めていた期待していた七級マイナスをリードするところは全く見せてくれなかったが、その経験はやはり蓄積を感じた。来年も幾らか付き合って貰いたい南プファルツの経験者である。
やはり自らが確保していた墜落で、ボルトのリングが外れていたならば自らも二十メートル下へと叩きつけられて死んでいたかもしれない体験をするととてもではない抑制が効いてしまうのは当然だろう。所謂我々の水曜日グループから私を含めて三人が大転落をしたシーズンであった。その一人の現状は知らないが、軽症でなかったのは分っている。
写真:今年リードした最も美しかった南プファルツのクラシックルート「エミール・ゲスナー記念」
参照:
娯楽施設でのクライミング 2012-10-27 | 生活
バンジージャムプ並の転落 2012-06-18 | アウトドーア・環境
大胆で勇敢そのもの 2012-10-02 | アウトドーア・環境