週の始まりは週間予想通り悪かった。なによりも日曜日に準備していた安売り商品が売り切れていて注文出来なかった。その商品を軸に買い物籠を50ユーロにするのに苦心して二時間ほどは時間を潰しただろうか?その商品が安いので購入しなければいけないと思ったのだが、そもそも不急不要のクライミング道具であって、急ぐ必要などなかったのだ。それが売り切れたことで慌てずにやり直しとなる。金を消費しなかっただけお得であるが、無駄なネットショッピング時間を過ごした。
兎に角天気が悪く、朝から寒いのは初めてである。体力のないものは間違いなくヒーターを入れたことであろう。気温が摂氏一桁に近くなれば当然のことであろうが、一桁になっても二三日ぐらいは我慢したい。あまりにも冬が早すぎる。雨は降り続いているが、このまま陽が弱くなると、少なくとも通常の陽射しで葡萄の酸が分解することは難しくなるのではないだろうか?
週末は、フォンブール醸造所のモイズヘーレを開けたが、そのあまり分解されていない酸は強烈であるが、比較的糖も落としてあり、アルコールが高くてもバランスは良かった。少なくとも食事には何の不満もなかった。旨みが足りなくあまりに平板な造りは一般受けしないのでやはり割高かもしれない。それでも遥かにバッサーマンヨルダンの同価格帯よりは好感が持てる。
ブリュクリン・ヴォルフ醸造所でドイツで最も高価なリースリングを七本購入した。時価700ユーロであるが、予約価格で購入できたので人に勧めたのである。依頼に基づいて六本は醸造所から西部ドイツの弁護士事務所へと直送される。殆ど最後の数本を買い漁った感じである。それほど2012年の収穫量が少なかったとは聞かないが、殆どのグランクリュは九月までに売り切れた。ホーヘンモルゲンとペッヒシュタインとガイスボェールがまだ購入できるが、最初のもの直ぐに売り切れる。
高価なリースリングなどを貰ってもその価値も中々分らないであろうし、最低二年待てるかどうかも分らないが、少なくとも価格票を眺めながら味わえば十分に有り難い味がするであろう。しかしその弁護士はピノノワール通であると聞いているので、どこまで酸の強いリースリングを楽しめるかどうかは知らない。それでもボルドーファンと言うよりも可能性があるので、その反応は楽しみである。しかし、飲み頃などと言うことになるとこれだけのリースリングに対して見識を持つ者は殆どいない。
私が問われたなら次のように教えておこう。2012年のグローセスゲヴェックスは酸が十分ではないので、二十年先のことなどを考えずに先ず一本試しにクリスマス前までに開けてみて、数年先を見当に間隔を置いて次々と開けてみて、物足りなかったら寝かす。そのように指導すれば、最初の一本で違うことには気がつく筈で、更なる期待が膨らむに違いないからである。少なくとも現時点で、グレーフェンベルクやガンツホルンなどに比較すれば誰が飲んでも美味しいと思うはずで、グランクリュなどとは関係のない評価である。その意味からすると全く開いていないペッヒシュタインが旨いので、あまり分かっていないようなお客さんにも良く売れている。
金曜日には、米国人が二十名以上、英国人男性と黒人女性が各々それらを大量に購入して行った。前者は四千ユーロ近くの支払いであったから、幾らジャグアーの12気筒エンジン車とバスで来ていると言っても大したものである。こうなると個人客もバカにならない。一人で二時間ほどで私の購入分も入れて五千ユーロ近くの売り上げで、営業利益は大層なものだ。ダイデスハイムの賑わいについて触れたが、単価が全然違うので、ヴァッヘンハイムの方が遥かに効率が良さそうだ。
自分の蔵のために木箱を取ってきて、自分のグローセゲヴェックセを整理した。ブリュクリン・ヴォルフのそれは2001年産から二箱以上あったが、重ねて買い集めたのは2001年産と2004年産だけである。2009年産のホーヘンモルゲンを見つけたが、先の二人連れの残したそれを試飲して、明らかにフィルンに差し掛かろうとしていたのを感じた。2009年は、長期保存向けワインには、稀にみる悪い年だった言うことになる。2010年は最も期待出来るが、出荷数が少なかったので最低限しか購入できていない。
床屋の親爺ではないが、2009年産を探してでも買い集めたと言うが、精々二年ぐらいしかもたないのである。そして彼らがどうしようもないと言う2010年産が偉大なリースリングとなるのである。如何に、リースリングの価値を云々するのがエリートの世界での話しであるかが、このエピソードで分るだろうか?
2009年産を片付けなければいけないと思っているが、前記のホーヘンモルゲン、ブールのイエズイーテンガルテンに並んでバッサーマンのキルヘンシュトュックがある。それ以前の2008年産もあるのだが、こちらはまだ急に落ちることはないだろう。
参照:
ドイツ最高価格地所のワイン 2013-09-07 | ワイン
快さを含めての算段 2013-03-06 | 生活
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景
兎に角天気が悪く、朝から寒いのは初めてである。体力のないものは間違いなくヒーターを入れたことであろう。気温が摂氏一桁に近くなれば当然のことであろうが、一桁になっても二三日ぐらいは我慢したい。あまりにも冬が早すぎる。雨は降り続いているが、このまま陽が弱くなると、少なくとも通常の陽射しで葡萄の酸が分解することは難しくなるのではないだろうか?
週末は、フォンブール醸造所のモイズヘーレを開けたが、そのあまり分解されていない酸は強烈であるが、比較的糖も落としてあり、アルコールが高くてもバランスは良かった。少なくとも食事には何の不満もなかった。旨みが足りなくあまりに平板な造りは一般受けしないのでやはり割高かもしれない。それでも遥かにバッサーマンヨルダンの同価格帯よりは好感が持てる。
ブリュクリン・ヴォルフ醸造所でドイツで最も高価なリースリングを七本購入した。時価700ユーロであるが、予約価格で購入できたので人に勧めたのである。依頼に基づいて六本は醸造所から西部ドイツの弁護士事務所へと直送される。殆ど最後の数本を買い漁った感じである。それほど2012年の収穫量が少なかったとは聞かないが、殆どのグランクリュは九月までに売り切れた。ホーヘンモルゲンとペッヒシュタインとガイスボェールがまだ購入できるが、最初のもの直ぐに売り切れる。
高価なリースリングなどを貰ってもその価値も中々分らないであろうし、最低二年待てるかどうかも分らないが、少なくとも価格票を眺めながら味わえば十分に有り難い味がするであろう。しかしその弁護士はピノノワール通であると聞いているので、どこまで酸の強いリースリングを楽しめるかどうかは知らない。それでもボルドーファンと言うよりも可能性があるので、その反応は楽しみである。しかし、飲み頃などと言うことになるとこれだけのリースリングに対して見識を持つ者は殆どいない。
私が問われたなら次のように教えておこう。2012年のグローセスゲヴェックスは酸が十分ではないので、二十年先のことなどを考えずに先ず一本試しにクリスマス前までに開けてみて、数年先を見当に間隔を置いて次々と開けてみて、物足りなかったら寝かす。そのように指導すれば、最初の一本で違うことには気がつく筈で、更なる期待が膨らむに違いないからである。少なくとも現時点で、グレーフェンベルクやガンツホルンなどに比較すれば誰が飲んでも美味しいと思うはずで、グランクリュなどとは関係のない評価である。その意味からすると全く開いていないペッヒシュタインが旨いので、あまり分かっていないようなお客さんにも良く売れている。
金曜日には、米国人が二十名以上、英国人男性と黒人女性が各々それらを大量に購入して行った。前者は四千ユーロ近くの支払いであったから、幾らジャグアーの12気筒エンジン車とバスで来ていると言っても大したものである。こうなると個人客もバカにならない。一人で二時間ほどで私の購入分も入れて五千ユーロ近くの売り上げで、営業利益は大層なものだ。ダイデスハイムの賑わいについて触れたが、単価が全然違うので、ヴァッヘンハイムの方が遥かに効率が良さそうだ。
自分の蔵のために木箱を取ってきて、自分のグローセゲヴェックセを整理した。ブリュクリン・ヴォルフのそれは2001年産から二箱以上あったが、重ねて買い集めたのは2001年産と2004年産だけである。2009年産のホーヘンモルゲンを見つけたが、先の二人連れの残したそれを試飲して、明らかにフィルンに差し掛かろうとしていたのを感じた。2009年は、長期保存向けワインには、稀にみる悪い年だった言うことになる。2010年は最も期待出来るが、出荷数が少なかったので最低限しか購入できていない。
床屋の親爺ではないが、2009年産を探してでも買い集めたと言うが、精々二年ぐらいしかもたないのである。そして彼らがどうしようもないと言う2010年産が偉大なリースリングとなるのである。如何に、リースリングの価値を云々するのがエリートの世界での話しであるかが、このエピソードで分るだろうか?
2009年産を片付けなければいけないと思っているが、前記のホーヘンモルゲン、ブールのイエズイーテンガルテンに並んでバッサーマンのキルヘンシュトュックがある。それ以前の2008年産もあるのだが、こちらはまだ急に落ちることはないだろう。
参照:
ドイツ最高価格地所のワイン 2013-09-07 | ワイン
快さを含めての算段 2013-03-06 | 生活
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景