Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ハインリッヒVIに一矢

2014-04-03 | アウトドーア・環境
右肩を痛めた。肩より上に腕が上がらない。割れ目に突っ込んだ右手を捻った感じになったので腕から肩まで捻ったのだろう。今年最初の南プファルツの奇岩地帯での登攀のときだった。

最も賑やかな観光地の一つ獅子王リチャード英国王が幽閉されていた帝国城トリフェルツの足元でのことだ。そこに入る割れ目の一つで弓のように沿っている「旧弓の道」を登っているときのことである。

難易度よりも難しいのは動きの一つ一つを正しく繋げないといけないからで、その時に無理になったようである。三年ほど前にザイルに後続して登ったのだが、リードして登ってみるかと言われたのが未だに気になっていて、登っておきたかったものである。

その時から今まで機会が無かった理由は幾つかあるが、やはり最大の理由はその後に仲間がそこで事故を起こしたことが大きい。親しい人物ではないが一度石切り場で確保してあげたことがあったのだ。そして事故のときに一緒に登っていたパン親方は、その後以前のようにクライミングすることはなくなって、安全な石切り場かボールダーでぐらいにしか顔を見せなくなったのである。事故の本人は頭から血を流して意識薄弱となっていたことから後遺症を背負うことになったようだ。その横のルートである。

また本来ならば観光バスが欧州中から集まってくる観光地なので、とんでもない観衆の前で登ることになる。しかし当日は天候はよくとも、まだその観光シーズンが始まっていないときを選んで、シーズン最初にそれを狙った。

城への踏路を登りその弓の下につくと仲間の顔があった。彼らはそこから登り、上部まで登ると言うことだが、ここは「技術的に難しい」と彼は言った。私の記憶ではそれほどではないと思っていたのだが、彼が登るのを見ても実際自分が登ってみても、彼が「二三度登っていれば問題ない」と言う評価が良く分った。

結局完璧に登らなければいけない難易度の登り方としては非常に心外であったが、繰り返さなければならないということを認知したのであった。そこを初見でどれだけの人が完璧にこなせるかというと、あまりいないに違いない。シーズン当初としてはこれでよいのだろう。

上の彼がこぼしていた様に、なぜか手が湿るだけでなくて、ゴムが緩んだように上手く立てない感じがしたのは、湿り気を含んだ気候だけでなく、陽に照らされた岩肌との関連があったに違いない。



参照:
馬鹿続きのシーズン事始 2014-04-01 | アウトドーア・環境
三つの要塞に人質を捕る 2007-04-18 | 生活
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