Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

素人に分らない世界

2018-02-01 | 文化一般
ミュンヘンで購入してきたヴェ―レヴルストの写真である。名物の白ソーセージの中身である。これが通常の焼きソーセージならばブレートと称する。これはここでも二回触れている。その肉自体がメットと呼ばれるもので、それを焼くからブラーテンするブレートである。プファルツはバイエルン王室の一つの親元にもあたるが、行政的には属領であったり、フランス領であったりした。そして白ソーセージの食の歴史は伝わっていない。同じようにザウマーゲンはバイエルンには無い。

だから、この白ソーセージの中身は知らなかった。ビアホールで食したことがあるかどうかも記憶にないが、白ソーセージだけでなくこれをお土産にするだけでも、一寸変化が出る。白ソ-セージはヴィーナーと同じように焼かないのに対して、これは通常の焼きソーセージのように焼くからである。いつも食するとなるとつまらないかも知れないが、時々食すると旨い。

これも白ソーセージと同じように蜂蜜入りの辛子が合うのかもしれないが、油が混じっているだけにあまり拘らない。付け合わせには作ってあったザワークラウトを、残りの黄色のピーマンを一緒に炒めて、とても上手く行った。また次回も買いたいと思った。

2016年産ゲリュンペルを開けた。これは試飲無しで特別に六本だけ譲って貰ったもので、初めて試すものだ。先に開けた2014年産の二年経過後の出来とその最初の時点を思い起こすと、どうしてもまだまだ若いことが分かっていながらも勉強のために開けておきたかったのだ。

一言でいうと、酸は十分に鋭く、まだまだ寝かさないといけないが、ザールなどのワインと同じように2016年産はとてもとっつきやすい個性がある。逆に、2014年のような開いていない塊やミルキーさなどが無く、ミネラルが強く香り、炒った青っぽいナッツ系の味もあり、果実風味もいつののように拮抗している。印象としては2014年ほどは長く楽しめなくても10年経過までは慌てなくても楽しめる。それが分かるだけでこの価格はお得である。それゆえに飲食業者などの業界が先を争って購入するのである。毎年何パーセントづつ販売価格を上げていけるからである。要するに投資対象でもある。それが保証されていることが商品価格を押し上げるという構造を素人の数寄者は考えない経済なのである。どの世界でも同じだが、如何に素人と言うのが、その玄人の世界に気が付かずに生きているかというのが分かるような話しである。



参照:
ロールキャベツを食せば? 2009-08-09 | 料理
符丁に酔って、芥子を落とす 2005-08-02 | 料理
二流と一流の相違 2018-01-30 | ワイン
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