Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

本拠地でのグーラッシュ

2024-12-14 | 雑感
承前)ジンデルフィンデンの本拠地に出かけたのは二回目だった。意外に駅から近かった。そして第一門から伸びて行っていた。ヴィデオでも聞いたのだが、BASFの化学工場とは異なり、敷地は狭いが三万人以上が同敷地内で働いているので、研究施設も含めて密度は遥かに高い。その代わり人数当たり倍の医師が常駐しているとあった。

敷地内に小さなテストコースがあるのは知らなかった。そこで世界のあらゆる市場の路面がもされて造られている様だ。今回の見学で明らかになったのは、海外市場も完全にそこで統制していて、国内のブレーメン工場などへも物資共にネットが密なことを知った。今でも場内に引き込み線があるのもその物量を証明していて、海外向きのマイバッハなども露店にカヴァーして停めてあった。嘗て雹が振って400台ほどがお釈迦になったことがあるようだ。

そこではマイバッハやS、Eクラスが生産されていて、驚いたことに流れ作業で左右ハンドル両方が、そしてあらゆる注文が同時に流れている。塗装でも同じような様で、留めておいて纏めてということはないようだ。

左ハンドルでの日本市場では車種に拠らず故障が多いとされるドイツ車であるが、生産工程では数の熟し方が異なるというのはあるだろう。但し見ていると、仕事内容は各々が頻繁に替えているので、どちらにしても慣れというのはフェラーリの様に一つの車に集中してということはないのであまり変わらないのではないか。設計もテストも上の様に左ハンドルでも試されている。

なるほどエンジンの製作者名も書いてある倍の価格のもとのとはやはり制作過程が異なるのは事実で、それを進めると如何に細かなところまでとなるのだが、工業製品にそうしたものを何処迄求めるかという問いかけはある。最初から問題があれば保証が有効になる。床下もジーメンスの籠式の移動で立ったまま仕事が出来るようになっている。

案内したオヤジはクライスラー合弁になってからの最初のマイスターだったようで、ベルトコンベアーで動くのに合わせて横歩きしていたというが、今は木の床が動いている。そして陽射しが上から射すようになっている。そうした最終の組み立てはラインでの手仕事で、前回はあまり見た記憶がなかった。前回はバスで鋼板の工程から見たので全体の流れは殆ど見れた。

時間がなかったのでお昼の接待は30分で済ませた。グーラッシュを選んだ。朝からなにも口にしていなかったので、見学前にはどうしても食したかった。特に寒かったのでそれだけで違った。エスプレッソも悪くなかったので、それに関しては不満はない。34ユーロかけて時間を掛けて取りに行く価値は十分にあった。

マイバッハの主な市場は中共で、その次に韓国、アラブ首長国とあった。合衆国は小さな車でもハイパワーを選ぶのに対して、中共は大きな車に小さなエンジンを積むので特別仕様となる。それ以上に重要な市場は防弾仕様で、3.5T以上にそれの為に一工場を使っていた。それには当然12気筒エンジンが積まれる。こうして考えるとまだまだ古い仕様の市場が残っていて簡単にはやめられないのもよく分かった。

当日は400件ほどの引き取りがあったようだが、マイバッハやSクラスは別棟になっているので、そのようには見えなかった。最終の同じ時間帯に引き取ったのは四件ほどだった。



参照:
時代のテールランプ 2024-12-10 | アウトドーア・環境
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