Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

盛夏の様にはならない

2022-06-16 | 
熱は下がったようだ。これ以上には悪くはなりそうにはないが、週末までの一週間ぐらいは午後に起きていられなくなっていた。未だラッセル音はあるような感じであるが基本的には通常運転である。週始めには頭痛が一寸残っていた。一昨年の半年以上続いた症状からすると咳が出るのが特徴で解放的ではある。

先日のリースリングの味筋への疑問は、甘味を感じていたのは口が悪かったことを確認した。改めて四日目迄飲んでみると、甘味よりも果実それ以上にミネラルそして酸も効いていた。これなら試飲会で感じていた其の儘である。やはりコロナの一種の影響なのかもしれない。しかし今回の変調で今迄塞がれていたような味覚が更に戻った感じがした。リースリングの旨味が漸く分かる様に戻ってきた。そこ迄の差異が感じられないとよりいいワインには手が出せなかった。改めて、もう一種類のより上のものも早めに試しておいて、必要ならばグランクリュも予約できるかもしれないと思う。少なくとも試飲会の時には踏み切れるほど吟味出来なかった。自信がなかったのである。

今週末に掛けて6月過去最高の気温の上昇が予報されている。天気予報は米国初のものとお言う週初のものの二種類があるようで、前者の計算では北極圏の寒気が入って来て早めに大気が冷やされるために短く高温となり週末には落雷となり冷えるということだ。しかし後者の計算ではそれが遅れて、もう一つ高温になって、ライン上域やモーゼルでは摂氏38度を超えるとされている。ここワイン街道も37度となっている。スペインでは45度にもなるらしい。

しかし体感では、空気が冷えていて盛夏の気温上昇にはならないと感じている。室内も大気も冷えているので、木曜日の聖体祭を挟んで二日ぐらいでは知れている。夜中には20度以下に下がるので窓を閉めて占めて就寝可能の筈だ。つまり昼の陽射しさえ避けておけば室内では問題なく過ごせる筈だ。とはいっても昼間の冷たい飲み物や食事の準備を整えておく。

こういう祝日には、上階の跳ね上げた窓から空気を上に逃して、下階は早朝の冷えた空気を入れてから、陽を遮って、窓を閉め切って、お勉強をしよう。外も静かになるので集中して366ページ、二時間に目を通そう。曲を知れば、来週為される総稽古の状況も凡そ予想出来るようになってくるだろう。

列車で出かける切符は購入したのだが、割引の効くカードはまだ購入していない。早めに購入して仕舞おうかどうか。早ければカードが郵送される筈だ。カードがなくても証明書はネットで解決するらしい。有効期限は使用する6月28日からでも構わない。お試しカードで9月末まで使える。これだけで秋の予定が立てられる。

ネット購入したダージリンは、相変わらず愉しめている。しかし、その味筋は若干違うという感じもする。有機風の雑味が少しある。どこで違ってくるのかはよく分からない。パン屋のスイートで我慢する。



参照:
一寸気持ちのよい夏 2019-07-03 | 生活
夏が終わるころには 2021-06-17 | 生活
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濃いの薄いのと質問

2022-06-15 | 生活
週三回走りが続いている。外気摂氏22度を超えるとそれだけで長めの距離は憚られる。更に咳がまた止まらない、そして週三回走ることで指の付け根の故障も再び違和感が強くなってきた。本当は二回にして足を休めて運動量を稼ぎたいのだが、その一度が頑張れない。

蒸しパンを購入した時に濃いの薄いのと尋ねられて、聞き返した。焼き目が強いのと弱いのとの差があって好みがあるようだ。そうなるとカリカリと底が付いた方が美味い。チェコ料理などを見ると、ソース類の料理には芋やヌードルではなくてこれが付いている様である。バイエルンなどならば芋の団子が普通だろう。シュヴェ―ベンならシュペッツレ、プファルツならばジャガイモが主流だろうか。個人的には、基本的にソース物は作らないので、おやつ代わりにスライスしてワインのあてにしてしまうが、カリカリしている方が美味い。

国勢調査が三つほど来た。固定資産税、住居、居住調査の三種類である。一つは締め切りが6月3日だった。三つもあるとどれがどれだか分からなくなる。更にお役所の書類の書き方がまた面倒である。ラディオであったが、ドイツでも教育程度が高い人の方がお役所の文書は不自然だと感じるらしい。所謂霞が関文学である。馬鹿らしいので放っておいたら、最後のは尋ねてくると連絡があった。面倒だが期限切れの処理も尋ねようと思って待っていた。戸口に立って入って話しをしようかというので入れた。恐らく居住実態とかそういうのも調べる目的もあるのだろう。

質問は、氏名と年齢、家族構成や居住実績、国籍などで複数国籍かどうかも尋ねる。そしてネット環境にあるかどうかで、あとはネットで処理して呉れだった。期限切れでも入れる筈だと教えて貰った。主に教育程度と就業失業の状況への質問だった。税金のはまだ時間があるが忘れぬうちに続けてやっておこう。

新制作「ルードンの悪魔」まで二週間を切った。お勉強をしないと間に合わなくなってきた。三幕で2時間以下、楽譜で366ページなら何とかなるか。映像資料は古いものがあるのでそれが使えそうである。粗筋が分かるのでとても助かる。

今回はなぜか初日中継だけでなくてストリーミング中継迄される。理由は分からないが、新体制になってから初日のラディオ中継も減った。初日のストリーミングはなかなか難しいが、昨年12月の「ジュディッタ」もカメラが入っていて、生中継はなかったが、後日にTV放送された。今回は商品化もないということかもしれない。



参照:
全面対決の終焉のレーベル 2022-06-14 | マスメディア批評
へったくれも何もなく 2020-12-03 | 雑感
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全面対決の終焉のレーベル

2022-06-14 | マスメディア批評
土曜日には金曜日のラディオ放送と同じプログラムがストリーミング中継された。しかし後半の問題の曲が急遽法的にストリーミング出来ないとあったようだ。当夜の写真を見るとマイクの設置から本格的な録音の様子が見えたので商業化計画が存在して、指揮者・楽団側が商業化を撥ねたことでレーベル専属歌手リザ・ダヴィドセンのDCH放映拒否が急遽決定したものだと思われた。

しかしどうも事実はより厳しいお話しのようだ。つまり12年前にベルリナ―フィルハーモニカーのデジタルコンサートホールとユニヴァーサルグループの間で合意された出演基本契約の改正がなされなかったというものだった。12年前の議論はあまり覚えていないが、レーベル側は自らの市場を荒らすDCHのストリーミングと対峙していた。要するに旧ハードメディア市場とストリーミング市場の関係もこの間に変わったということであろう。DCHで高画質ハイレゾ音質で放映されるようになった技術的発展環境も大きい。

いづれにしてもレーベルと専属契約をしている演奏家の今後のDCH出演が問題になる。来月にはNHKなども放映資金を出している野外演奏会ヴァルトビューネには専属である可能性が強いピアノのトリフォノフが登場する。これは制作会社ユーロアーツが制作して配給しているのでそれに登場するのは問題がないかもしれないが、DCHでは流されないことになるかもしれない。世界各国の公共放送でも流されるのでそれほど大きな影響は出ないのかもしれないが ― 日本ではDCH会員もNHK独占契約故にブロックされていてこれらをNHK以外では観れないことになっている ― やはりそれはDCHストリーミングサーヴィスとしては大晦日のジルフェスタ―演奏会と共に目玉でもあったので影響は大きい。

これでレーベルとDCHは全面対決となった。演奏家にとっては損益となる。例えばトリフォノフほどの才能があれば専属契約などは邪魔になっても得にはならない。同様に指揮者のネルソンズもネゼセガンなどももうDCHには出演できない可能性が強い。これで恐らくどちらかの息の根が止まる可能性が強くなった。

いつもの事乍ら裏情報も一切無いという前提で交渉の裏側を推測する。メディア側にとっては将来的にも大きな価値がある演奏家のコンテンツが欲しい。勿論その筆頭にいるのはキリル・ペトレンコ指揮ベルリナーフィルハーモニカーであり、喉から手が出るほど欲しいのである。そこで、今回も他の持ち駒を使って王取りに来た。具体的には後半の「抒情交響曲」のダヴィドセンの出演を許可する代わりに今後の専属演奏家との共演の全ての商品化許可を求めてきたのだろう。これと同様な状況は2015年バイロイト音楽祭におけるバイエルン放送協会での映像化が流れた状況と酷似している。ペトレンコはDGレーベルでの商品化を拒絶して、放送局は商品化でのDG側の制作費分担がないならば予算がないとした。

アムステルダムではレーベル専属の若い指揮者が名門コンセルトヘボー管弦楽団の指揮者になった。愈々こうしたビジネスモデルの終焉に近づいていると思われる。息が止まるのはどちらかが見えてくる。



参照:
全曲を無事エアーチェック 2015-08-18 | 生活
最期に開かれたのか? 2022-05-16 | 文化一般
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失われたユダヤ音楽世代

2022-06-13 | アウトドーア・環境
金曜日の晩は、最初を逃したが、ベルリンからの生中継を聴いた。初日がベルリンの各紙に酷評されているユダヤ人作曲家のロストジェネ―ションと題した演奏会だ。最大の問題点は後半のツェムリンスキーにあった。再度詳しく聴いてみる必要があるが、最大の問題とされているのは指揮者が嘗てのコーミッシェオパー音楽監督の時の様に鳴らし過ぎるということだった。それによって歌曲歌いのバリトンのゲルハーハーもオペラ風にしか歌えないソプラノのダヴィドセンも叫んでいたとなる。二日目の放送を聴く限りは、なるほどそのオーケストレーションの影響もあって透明性は中々保たれないのだが、細部もセンシティーヴに演奏されていて、声がどれだけの表現が可能かに掛かっていた。

翌日にはアーカイヴから前々任者のアバド指揮のベートーヴェン八番が流されていたが、評判が良いシリーズにしてはお粗末極まりない。どうしてこの編成でこんなに濁った音しか出ないのか。なるほどカラヤンサウンドをぶっ壊して現代的な大管弦楽団として再興したのは評価したいが、1994年11月にはあれしか出来ていなかった。世界の一流から二流へと落ちていた。だからアバド指揮では何回も演奏会に出かけていない。とても正しい判断をしていた。来年はペトレンコ指揮でも復活祭で演奏されるので、参考にと思ったが全く役に立たないので録音を消去した。

生中継の最初の曲シュルホーフの交響曲二番は日曜日に無料でDCHで生中継されるのでそちらを観てからにする。しかし何といっても二曲目のジンガリアの作品と演奏は秀逸だった。ピエモント生まれのブラームスと比較されるこの作曲家は知らなかったが、御多分に漏れず最後は生き延びたイタリアで1944年に逮捕されるときに心臓麻痺で亡くなっている。その曲風はよりロマンティックながら、地方の民謡などに取材していて面白い。なによりも遠くドロミテまで出かけて初期の登攀で有名古典書を出版していることだ。知らなかったので、英語のファクシミリ版を早速発注した。

その曲をペトレンコの示唆を受けて弾いたのはコンツェルトマイスターのアメリカ人のベルグレーで、番組の間にドイツ系ユダヤ人として父親が楽師だったことも語っていてとても興味深かった。その関係から子供の時にもメニューヒンにも聴いて貰ったことがあるらしい。前任のピッツバ―ク交響楽団のことも話していた。ユダヤ音楽が広く受け入れられるようになって嬉しいとも語っていた。

その裏ではメトロポリタン歌劇場からの生放送で「レ―クプログレス」がクートやシュルツの歌で流されたが、想定以上に女性指揮者マルキのそれが良かった。ザルツブルクでカムブレラン指揮でモルティ―エ―時代にこの作品を観たことがあるが、今も変わらず駄目だったので、やはり指揮者の程度が違うという感じがする。なるほど数少ないベルリンのフィルハーモニカーを振る女性だけのことはある。ゴルダ・ショルツも声と役がとってもあっているようで、大きな舞台で立派な歌を歌っていた。マネージメントが上手く売っていくかどうかが左右するのがよく分かる事象である。



参照:
名人E・コミーチの影を慕う 2013-08-09 | アウトドーア・環境
石灰岩の大地の歌 2006-09-03 | テクニック
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快便ならずの生からの別離

2022-06-12 | 
「ザ大衆食つまみぐい」のエンテツさんがこの四日に亡くなったようだ。訃報は確認していないが、ご本人のツイッターにそのような書き込みがある。昨夏になって相互フォローをしていた。ブログによるとコロナ禍の2020年4月から東京新聞での連載休止ということで、その時点で末期の癌とあって、その後余命を過ごされていたようである。ブログの一覧が出来なくなっていたので、気が付いて驚いたのだった。

個人的な知己はないものの何度もSNSを通じての対話から色々な個人的なことも伺っていた。特に故郷の新潟県での高校時代の雪山のお話などはあまり多くの人には関心の無かったことだろうが、興味深かった。

これは、その「大衆食活動」はまたその著書から名刺代わりとなっていたのだろうが、飲食後に意識を飛ばして帰宅というのがいつものパターンとなっていた。70歳代になってからものその素行ぶりは我々には到底及ばないと思っていた。そこ迄続けられていただけでも大変に健康な方だったのだろ。そのような飲酒量に拘わらず最後の最後まで痛み止めも効いていたようだからそのことも我々を安心させてくれる。

ここでも11回ほど2006年頃から扱っていて、12年ほど時々SNS交流をさせて頂いた。闘病生活中にもツイッターに5月11日に最初で最後のコメントがあった。カラヤンのベートーヴェン全集とTimeLifeでの発売、仏壇型ステレオセットに関する昭和話しのリツーイトに対してだった。

最後の数週間には予てからのライフワークの大衆食に関する覚書の再考があったのだが、緊急入院の呟き以前の最後は大便が切れずに青息吐息になるというもので、そのもの大衆食哲学である快食快便ならずの生からの別離を表していた。腸活動こそが発生生物学的に生の根源であるという話しを聞くことがあるが、まさしくその哲学を身を以て示されたことになり、ほくそ笑む表情さえ思い浮かぶ。実際に「こういう話、下ネタ?好きな人がいるんだよね。」と書かれている。

洗濯屋に行ったら仕舞っていた。20日まで休みの様だった。28日の為には間に合わないかもしれないので、そのあとに一度新たなシャツと一緒に持って行こう。列車でミュンヘン往復するとなると一遍でぐずぐずになってしまうだろう。車往復での良さはそういうところもあって、エアコンと空気フィルターなどを効かせておけば自宅にいるのと何も変わりはない。お土産物色と劇場の出入りぐらいでは汚れない。特に夏場は汗を掻くので汚れるのでその差は大きい。ミュンヘンの郊外の湖畔から車でレジデンスへというのが最高だろうが、ニムフェンブルク城の近所在住なら交通公共機関で飲み食いの方が楽しい。



参照:
大衆食では無いおつまみ 2021-07-25 | 料理
なぜ今頃の感の疑心暗鬼 2011-04-13 | 雑感
思う存分飲み食いしてみろ! 2010-06-21 | 生活
来た来た、次ぎの鴨が 2009-10-20 | マスメディア批評
八割ほどは、本当かな 2009-10-10 | ワイン
情報の洪水を汲み尽くす阿呆 2009-04-12 | マスメディア批評
気がふれぬ中にお暇する 2008-04-10 | 生活
夏バテ時のためのサラダ 2007-06-13 | 料理
絵に画いた牡丹餅 2007-03-18 | SNS・BLOG研究
言葉の乱れ、心の乱れ 2006-10-28 | 女
こねこねクネクネ 2006-09-23 | 料理
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人魚姫からのトランス

2022-06-11 | マスメディア批評
承前)先週末のシュトッツガルトでの「ルサルカ」初日の批評が南ドイツ新聞から出ていた。なによりも指揮者のオクサーナ・リニヴが絶賛されている。歌手とその影のようなドラッグクイーンに加えて、指揮者は水彩画の様に音楽を描き、座付き楽団の行うハイライトとしたとしている。

信じられないほど優しく、透明性を以て、ドヴォルジャークの民族的な書法を描き同時に印象派風に描く能力を持っているとした。必要とあれば完璧に強奏させるが、決して完璧主義的ではないとしている。そして管弦楽をいい意味で息づかせる素晴らしい指揮だったと。

大変な讃美であるが、強奏も完璧主義ではないというそこに真実があるだろう。例えば二月の再演の「ボリス」と比較した場合、作品が違うとしても十分には鳴り切ってはいなかった。同時にテュッティの一打のタイミングもとても出が悪かった、そのこととの関係もあるだろう。

歌手陣に関しては、何よりも主役のルサルカのエスター・ディルケスの声と発声法が復活祭でのリザのスティヒナととても似ていた。勿論声量とかでは後者が優れているのだが、四日も続けて聴いたその歌と声の表現の限界に耳にタコが出来ていて、流石にその手の歌は当分は聴きたくないと思わせた。要するに如何なる表現も表出すればするほど技術的な引き出しも少なく月並みになり嫌悪されるような歌というのは存在するのである。そしてその程度の歌でもコンクールでは表現として通ってしまうどころか、聴衆の支持も受けやすいのである。すると安物の二流となる。

残念ながらフランクフルトでの強みとは異なり、その域を出る歌手は殆ど歌わないのがこの劇場で、今回もフランスからのジェジババを歌ったカティア・ラド―が注目されているというのだが、声はあってもその上の出来ではなかった。二月のボリスゴドノフを歌ったアダム・ポルカが注目された由縁だ。

この批評の最も瞠目される点は、演出に関する記述だった。流石にミュンヘンで常連のトール氏である。その影の様に歌手に付き纏う口パクのドッペルゲンガーであるが、その意味と効果を記述している。特にこの人魚姫が足を授かる代わりに声を失うというところでの意味合いもあって、そのドラッグクイーンが徐々に多くを語りだし、最後には天へと昇っていく。

クラウス・グートの演出の様にその見かけと主観とかの明晰な描き方ではないのだが、この場合は人間ではない人魚から人、そして女性でもない男性からドラッグクイーンへのトランスがこの演出のコンセプトになっているという記述でもある。

しかし、流石に伊達にミュンヘンの劇場に通っているのではないと思わせたのは、終演での喝采に言及したことだ。そこには沢山のトランスジェンダー支援の人たちが入っていて大きな共感を得ていたということを間接的に表現している。即ちそれをして音楽劇場のメッカとなっているシュトッツガルトの劇場だと確認していることだ。

作品上演の企画からそしてその上演実践、演技、演奏を越えて、劇場がその舞台を越えて壁を越えてその社会に訴える事、それが音楽劇場の本筋でなる。ミュンヘンは大都会であるが、そして現支配人は本格的な音楽劇場としての試みから、殆ど無料で多くのより幅広い聴衆を集めようとして様々なことを試みている。しかし保守的な古都で一朝一夜にしてそんなに容易には変わらない。その点シュトッツガルトは大分革新的である。その批評がこの公演を大成功としているとしても間違いではない。



参照:
Aus der Traum, Egbert Tholl, SZ vom 8.6.2022
痛みを分かち合う芸術 2022-05-27 | 音
根源のフェークニュース 2022-05-10 | 文化一般
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初めてのDBティケット

2022-06-10 | 生活
初めてドイツェバーンのティケットをネット購入した。海外旅行時には欧州の鉄道はユーロパスで乗った。その後移住してからは、騒がしく空気の悪い市街地を避け郊外に住んでいるので、車利用で列車を使わなくなった。近郊と長距離を合わせても二桁回使ったかどうかぐらいではないか。

車が廃車寸前なのと燃料の高騰から長距離で一度利用することにした。五月のミュンヘン行にも検討したのだが復路が夜行で五時間掛かるとあって断念した。その背景にはウルムーミュンヘン間での工事があったようで、態々大変な時に乗る必要はなかったが、六月は同じ列車でも乗車時刻が一時間遅く、乗車時間も一時間短くなっている。つまり、往路でもインターシティーエクスプレスの超特急はマンハイムから三時間掛からない。復路が四時間弱となる。車での走行を考えると、「夜行」から想像するようにストップアンドゴーではない筈だ。そもそも頻繁に脱線大事故を起こしているような鉄道でそんなに高速で走ってもらう必要はない。安心して乗っていられない。それならばビールを鱈腹飲んでの四時間ならば夜間の車で睡魔と戦うことを考えれば楽である。

購入したのは、新たに購入するお試し一等席バーンカード25%割引37ユーロ以外に、乗車券で往復50ユーロ程になる。復路は一等でも18ユーロしか掛からない。割引カードは3ヵ月有効になるので、もう一度九月頃に使う予定だ。すると完全にお得になる。

オペラや音楽会に通う為に使う場合の最大の問題点は帰路の発車時刻で、22時前に乗れるようならば適当な時刻に帰宅可能となるのだが、中々そうはいかないのでどうしても夜行になる。価格は安いがするとどうしても明けの午前中は潰れることになる。要するに車で午前1時迄に帰宅して3時には就寝しているような状況ならばその方が楽なのだが、21時過ぎに出発可能な催し物などは数少ない。

往路は時刻表通りに列車が来るかどうかは分からないのだが、一時間以内の延着ならば何とかなるかどうか。購入した格安ティケットではそれしか乗れないので、遅れているとなれば情報収集等して動かなければ間に合わなくなる。車でも十分な余裕を取るのだが列車の場合は、その前は二時間早く、するとマンハイムでの駐車料金が馬鹿にならなくなる。遅滞ばかりの鉄道に意味はない。

なによりも迷ったのは無料の座席指定で、より時間の長い復路は大分空いていたが、往路は席の選択が限られていたので、試してみなければ良し悪しが分からない。少なくとも今回は、万が一初日の上演開始に間に合わないこともあるかもしれないが、兎に角お試しである。

ノイズキャンセリングを使えば時間も有効に活かせる。復路も何とかなるのではないか。マンハイムから早朝帰ってくるのは可也眠いとは思うのだが、酔いが醒めていればなんとか。



参照;
乾くまでは一日掛かる 2022-06-09 | ワイン
キャリアを目指す指揮 2022-02-01 | マスメディア批評
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乾くまでは一日掛かる

2022-06-09 | ワイン
朝から職人が来ていた。バスルームのシリコン目地を取り替える為である。新たな判例として、目地などの傷みを放っておいて、地階に水守被害が出た時も保険が出ないと出たらしい。つまり絶えずチェックしておく義務が生じたとなる。

明らかに開いていたところは一か所だったが、その他のカビが生えて取れないところも替えた。今回新たにカビ取りを購入したので次に出かけた時にすぐに試してみる。近くに色がついているのを発見したので早速。通常のカビ取りではシリコンのは除去出来なかった。

一時間ほどで作業は終わったが、乾くまでは一日掛かるというので、バスタブに修理箇所に水が掛からない様にカーテンを張って、明日の朝までにシャムプーもしようかと思っている。兎に角夏は少々のことは問題ない。

さて、次のお勉強はペンデルツキのオペラである。先月ミュンヘンのクーヴィリエ劇場での「ブルートハウス」初日の終演後に若いアシスタントらしき二人に曲について解説していた。どうも聴衆に限らず教えたがり喋りたがりである。

今回は列車で出かけようと考えて計画しているのだが、座席指定の段になって、どうもその差異がよく分からない。調べても椅子の目前はどうなっているのか、連結場所はどうなっているのかが分からない。

それでよく出ている席を研究する。進行方向か反対方向かにはあまり差がないようなのでどちらでもいい。特に帰りは夜行になるので、好きなところに席移動できる筈だ。あまり人に拘わらずに、ゆったりできる席がいいのだが、自信が持てないのである。

先日試飲会で選択したリースリング、ナーヘ渓谷のデーノッフ醸造所の「トーンシーファー」の二本目を開けた。因みにこの名前は土壌感を味わえるスタンダードワインの上のVDPの方針に従ったもう一つ上のリースリングである。

その一本目はなぜか甘味が口に広がったので購入を間違い得たかと心配になったので、煮豚に合わせてみた。なるほど果実風味は強いが良くこなれた酸の量感もある。スレート土壌の山のワインになるとモーゼル流域と同様である。そして果実風味が強いのは水の補給もよいということだろうが、どうしても甘さに繋がる。

さて、口には最初から酸を強く感じるとともにこなれていて、試飲の時の印象に近い。つまり糖としては感じられない。蔵出しで購入しているので個別差は殆どない筈なのだが、よく分からない。口の調子がおかしかったのだろうか。抜栓後にそんなに早く酸化が進む品質でもある筈もない。さて二日目の印象はどうなるか。



参照:
ヤマ場に溜まったもの 2020-05-08 | 生活
谷の見晴らしの良い所 2022-06-01 | 試飲百景
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年数回だけの指揮活動

2022-06-08 | 文化一般
昨秋話題となった「眩暈 ― 無限のスクリーン」がNHK #ベストオブクラシック で放送されたようだ。ヴィーンモデルンという元ベルリナーフィルハーモニカーのシェフであったクラウディオ・アバドらが始めた音楽祭で、大成功した企画であった。ティテュス・エンゲル指揮クラングフォールム・ヴィーンが演奏していたのでその批評等を読んでいた。しかし中継された記憶はなかったのである。それも西部ドイツ放送協会の提供とあるので不思議に思った。

調べてみると出版社のサイトに事情が書いてあった。実は同じメムバー、つまり放送局、そしてフランスの作曲家ブーレーズが始めたIRCAMの音響スタディオが協力してして、作曲家ブリス・ポウゼへの委嘱したヴィッテナーターゲで昨春に初演されていた。つまりコロナ禍のロックダウン中に無人で演奏されてWDRでストリーミングとして生中継されていたとなる。そのことは気が付いていなかった。実際に一昨年のドナウエッシンゲン音楽祭オープニングのエンゲル指揮演奏会も無人であったが、録音だけが流された。映像の必要のなかった作品だったということだろう。しかし、この作品はマルティメディア作品なのでそうはいかなかった。

つまり初演の映像が残っていることは分かった。どこかに存在しているのだろうが、少なくとも直ぐにはロシアのいつものポルノサイトでは見つからなかった。しかし、再演となった2021年6月3日のポンピドーセンターでのIRCAMのヴィデオが見つかった。

そもそもヒッチコック作「眩暈」1958年の名作が土台となっていて、著作権などがあるので到底映像で観るのは困難と思っていたのだ。ツイートのラインでもNHKのFM音響だけで可也の効果があるような反応があったので、吃驚したのだが、秋の音楽祭での生演奏、エレクトロニス音響、映像表現でLSD効果満点のと評価されていて、完璧に仕組まれていると書いてある。まさしく音楽劇場の第一人者であるエンゲルが「完璧」な指揮をしているのは分かるのだが、未だその内容を全部確認していない。

セミナーを開いていた故モルティエが支配人だった2014年レアルマドリットでの大劇場新制作チャールズ・ウォーリネン「ブロックバックマウンテン」デビュー指揮、フィルリップ・グラスと協調してのジュネーヴでの「浜辺のアインシュタイン」など現代の古典になるものからシュトックハウゼンの「光」から木曜日、アイヴス「ユニヴァース、イムコムプレート」、更に初演賞をマンハイムに齎した「インフィナイト」など年に幾つかのプロジェクトしか振らない指揮者としてはとても多くの映像が残っている。

先日以来、数本のヴィデオを裏の裏サイトで見つけて全てダウンロードしたので、全然見究められていないのだ。その多くは決して良くない音声の劇場での実況ヴィデオの数々なので、資料的な価値しかないのだが、今回のものはIRCAMのフェースブックページでバイノーラル録音でヘッドフォーンで聴くことで効果が出ると書いている。これは映像を観ながらしっかり聴いてみたいと思う。



参照;
マイオーケストラとの日々 2022-05-03 | 暦
痛みを分かち合う芸術 2022-05-27 | 音
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かっと眼を開いて聴く

2022-06-07 | 
承前)通常の指揮者で一年の間に二回も大見出しになる人はいない。オクサーナ・リニヴは、バイロイト音楽祭初に加えてウクライナ侵攻への抗議アピールを合わせて、それを成し遂げた。だから女性指揮者の中では筆頭であるだけでなく、業界で屈指の有名人になっている。

そうした前提条件を抜きにしてもそれなりに人気を得る要素はあり、それが玄人筋では評価される。そこで今回は最早ウクライナ国旗の色合いの帯を締めることもなくて、その点でもこの指揮者の賢明さは窺がわれた。

そうした賢明さは決して、度を過ぎた表現や誇示の為の表現をしないということにも通じる。それでも受ける要素というのは音楽の語り方にもあり、リズム的な運びも上手く安定している。そこがまた同時に弱点と隣り合わせでもあるかもしれない。それらは一流の場で仕事が出来るかどうかの最低の試金石でもあるだろう。

指揮技術の細かな判断は出来なくとも特徴的なのは、同じ座付き楽団でも他の指揮者が振るよりも音の出が悪く感じさせるのも指揮技術上の問題なのかもしれない。アウフタクトからの入りにも関するのだろうか。

今迄の放送でもそうだったのだが、最も苦になったのは、特に今回のドヴォルザークなどの内声のヴィオラなどのバランスがやはり良くなかったことで、とても重要な動きが引っ込んで仕舞っていた。コントロールするだけの職人技術的なこと以前に読み込みがやはり違うとしか思われない。

但しそれも程度の問題であって、昨年のバイロイト初日「オランダ人」の指揮も悪くはなかった。更に無観客で放送されたミュンヘンでの新制作「ユディート」も全然悪くはなかった。

要するに批判するには生で聴かないと確信が持てないというものも確かにあって、通常ならば態々出かけないだけでそれで終わってしまうのだが、なんといっても女性指揮者として今後もキャリアアップの途上に未だいて、フラッグシッフであり続けているので、どうしても聴いておきたかった。取り分け劇場の音楽監督としての指揮は、複雑な要素もあって、その出来不出来への要素は沢山ある。

今回も歌手陣が異なれば印象は大分変わっただろう。バイロイトにおいても、昨年のアスミク・グリゴーリアンが出ない「オランダ人」ではどうしてもより厳しい批評となることだろう。それでも歴代の「オランダ人」指揮者ではいい方に違いない。但し私が出かける程のものではないのは明らかなのである。(続く



参照:
多様性の音楽芸術環境 2022-06-05 | 暦
菜食男に負けない 2020-02-08 | 女
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大喝采のそのゆくへ

2022-06-06 | 
ウクライナ出身の指揮者オクサーナ・リニヴの新制作の仕事を確認した。今迄は2020秋にフランクフルトで再演の「清教徒」コロナ規制基準室内楽版指揮を観ただけであった。それゆえに大編成での本格的な二年間に亘る準備での仕事ぶりを吟味したかった。現在は腰掛にボローニャの劇場でイタリア最初の女性音楽監督として活躍している。大枠では、グラ―ツで一緒に仕事をしていた女性支配人が就任するドレスデンのゼムパーオパーの音楽監督になるとされている。発表が遅れているが時間の問題だろう。

個人的には、ベルリンの歌劇場の高齢の権力者の健康状態が悪くサドンデス状態になっていることから ― 既に支配人の交代が決定して、その行政的準備が整っている ー、後任選定にも関心を持っている。その筆頭は現在シュトッツガルトの音楽監督のコルネリウス・マイスターと考えるが、対抗馬としてこの女流指揮者が可能性有るかどうかを見極めたかった。それが今回の目的の一つでもあった。

結論からすると、前任者バレンボイムを継ぐのは無理と確信した。ドレスデンのティーレマンの後継に相応しい。二人とも音楽的な傾向としてはネオロマンティズムなのだが、リニヴ本人も発言している様にティーレマンのファンであり、音楽的に最も近い。なるほど世代も異なり出身文化も異なるので差異はあるのだが、もう一つ指揮で描き切れないものもよく似ている。そこが、指揮技術などを越えてやはり一流のバレンボイムとは異なるところである。

今回の「ルサルカ」においてもインタヴューで話していたような音楽的に和声の変わり目とその向かう方向そして新たな色合いへの変遷は出ていたのだが、純粋な形で音化出来ていなかった。二年間の準備期間に継ぎ、先ずはピアノでの練習、そして最後の管弦楽への移行で、十分に付けられなかったのは本人の管弦楽練習時間が限られていることへの言及に裏打されている。

それは既にピアノ練習時において十二分に明確化されていないことでもあり、また管弦楽指揮で追いついていないことを示している。そもそもティーレマン自体が初期のベルリン時代には管弦楽団の前に出てきて何も出来ていなかったとされていて、その点では経験を積めば良くなるのかもしれない。要するに職人的な修行なのだが、この女流もグラーツで経験を積んでいるのだが、なぜか3シーズンと中途半端に終わっていて、それを補う形でボローニャで2シーズンほど振ることになっている。更に女性の機会ということでもキャリア的にはとても年増となっているのである。

各紙の批評なども出てくるだろうが、先ずはなによりも音楽的にどれ程価値があったのかなかったのか、またはどこが欠けていたのかどうかを更に具体的に挙げていく。しかし先ずはその聴衆層の影響もあって、また本人の知名度露出度や人気もあってビックリするっほどのスタンディングオヴェーションの大喝采で、それはそれで結構なことだと思った。(続く)



参照:
多様性の音楽芸術環境 2022-06-05 | 暦
大成功のバイロイトデビュー 2021-07-26 | 女
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多様性の音楽芸術環境

2022-06-05 | 
ウクライナ出身の指揮者オクサーナ・リニヴの新制作の仕事を確認した。今迄は2020年秋にフランクフルトで再演の「清教徒」コロナ規制基準室内楽版指揮を観ただけであった。それゆえに大編成での本格的な二年間に亘る準備での仕事ぶりを吟味したかった。現在は腰掛にボローニャの劇場でイタリア最初の女性音楽監督として活躍している。大枠では、グラ―ツで一緒に仕事をしていた女性支配人が就任するドレスデンのゼムパーオパーの音楽監督になるとされている。発表が遅れているが時間の問題だろう。

個人的には、ベルリンの歌劇場の高齢の権力者の健康状態が悪くサドンデス状態になっていることから ― 既に支配人の交代が決定して、その行政的移行準備が整っている ー、後任選定にも関心を持っている。その筆頭は現在シュトッツガルトの音楽監督のコルネリウス・マイスターと考えるが、対抗馬としてこの女流指揮者に可能性有るかどうかを見極めたかった。それが今回の目的の一つでもあった。

結論からすると、前任者バレンボイムを継ぐのは無理と確信した。ドレスデンのティーレマンの後継に相応しい。二人とも音楽的な傾向としてはネオロマンティズムなのだが、リニヴ本人も発言している様にティーレマンのファンであり、音楽的に最も近い。なるほど世代も異なり出身文化も異なるので差異はあるのだが、もう一つ指揮で描き切れないものもよく似ている。そこが、指揮技術などを越えてやはり一流のバレンボイムとは異なるところである。

今回の「ルサルカ」においてもインタヴューで話していたような音楽的に和声の変わり目とその向かう方向そして新たな色合いへの変遷は出ていたのだが、純粋な形で音化出来ていなかった。二年間の準備期間に継ぎ、先ずはピアノでの練習、そして最後の管弦楽への移行で、十分に付けられなかったのは本人の管弦楽練習時間が限られていることへの言及に裏打されている。

それは既にピアノ練習時において十二分に明確化されていないことでもあり、また管弦楽指揮で追いついていないことを示している。そもそもティーレマン自体が初期のベルリン時代には管弦楽団の前に出てきて何も出来ていなかったとされていて、その点では経験を積めば良くなるのかもしれない。要するに職人的な修行なのだが、この女流もグラーツで経験を積んでいるのだが、なぜか3シーズンと中途半端に終わっていて、それを補う形でボローニャで2シーズンほど振ることになっている。更に女性の機会ということでもキャリア的にはとても年増となっているのである。

各紙の批評なども出てくるだろうが、先ずはなによりも音楽的にどれ程価値があったのかなかったのか、またはどこが欠けていたのかどうかを更に具体的に挙げていく。しかし先ずはその聴衆層の影響もあって、また本人の知名度露出度や人気もあってビックリするほどのスタンディングオヴェーションの大喝采で、それはそれで結構なことだと思った。(続く)



参照:
多様性の音楽芸術環境 2022-03-06 | 文化一般
露文化排除のウクライナ 2022-05-06 | マスメディア批評
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造詣を深める為の体験

2022-06-04 | 文化一般
オペラ「ルサルカ」のお勉強をしている。DLしてあったマドリッドの歌劇場での2020年新制作上演中継録画を観た。話題になっていた公演で、指揮は英国人のボルトンが受け持ち、主役の人魚姫はアスミク・グリゴーリアンだ。

人魚姫がバレーで足を痛めていて、尻尾ならず杖を突いているのがこの演出の味噌だった。レアルマドリッドの演出は、嘗てはモルティエ―博士が支配人をやっていて指揮者のティテュス・エンゲルも2014年にチャールズ・ウォールネン「ブロークバックマウンテン」で大劇場デビューを飾っているのとは裏腹に、こんな保守的な劇場かとも思わせる。

なるほど下着姿になるグレゴーリアンの肢体は、二児の母親とは思えない立ち振る舞いで、それは所作や顔つきだけでは絶対に出ない効果だとは思った。しかし、なんといってもその歌唱はずば抜けていて、チャイコフスキーなどのロシア語なんかよりも素直な感じがするのはただそれらの言語が分からないからだけだろうか。アクセントがないとされるようなチェコ語のイントネーションがそれらしく聴こえる。一方共演のマッティラなどは楽譜通り以上の歌唱になっておらず違和感がある。

ドヴォルジャークの独自のリズム感も歌唱には重要だろうが、何よりもその和声のドラマラテチュルギー的な移り変わりが見事だと思った。その点で指揮のボルトンは素晴らしい指揮をしていると思うのだが、そこ迄貪欲さもなく、若干の鈍さは感じる。

土曜日初日のオクサーナ・リニヴは、その管弦楽の秀逸さに触れていて、空間に光が射し込む様なところから、次には別の色彩が満ちて、鳥肌が立つと話している。本当にそのような指揮が出来るのかどうかは分からないが、少なくともボルトン指揮で声への対応が受け身なのに対して、より積極的に歌を引き出していく指揮に拘りは見せると期待している。ヴァ―クナーに大きな感化を受けた作曲家の腕を聴かせて欲しいのである。その意味からは明らかにチャイコフスキーとは大違いであり、またヴァ―クナーのような鈍重な進行にはなっていない。

オペラ作品の体験は、知っている筈の作曲家でもその音楽のつけ方で急に身近な存在になることが殆どである。モーツァルトの最高傑作であるオペラ類を知らなければ、これまた引けを取らないピアノ協奏曲の真意も分らないままでいる可能性が大きい。

今回はチェコの作曲家でその交響曲などは名曲となっているドヴォルザークの作品を初めてじっくり聴くことになる。それによって、引いてはチェコの作曲家への更に東欧の作品に関しての造詣が、復活祭のチャイコフスキー体験を更に拡大する形で広がることになれば願ってもないことである。その為にも質の高い本格的な上演が必要なのである。



参照:
そこそこ話題になる話 2022-05-07 | 生活
露文化排除のウクライナ 2022-05-06 | マスメディア批評
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専門的な値踏み感覚

2022-06-03 | 
ケルンでの九月の音楽会の一般発売だった。前夜にも列車の時刻表などを見て、50ユーロ程で往復できることは分かった。乗車時間も合わせて3時間ほどだ。クリーヴランド管弦楽団の欧州ツアーの一部になる。ベルリンからハムブルクを経てである。最大の問題は当夜のプログラムで後半は「バラの騎士」組曲とリヒャルトシュトラウスプロである。そもそも交響楽団のそんなものはあまり聴きたくない。

それに比較して、ルツェルンやベルリンでのプログラムはリームの曲二曲が前半に入っている。しかし後者は後半がシューベルトの大ハ長調なので、昨年に続いては控えたい。しかし前者では、後半にブルックナーの九番が演奏される。九番は最後に聴いたのが故ギーレン指揮SWF交響振楽団で、前半にシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲が演奏されていた。その時は12音技法的な統一感だったが、今回も少なくとも演奏技術的にはその時とは比較できない成果が期待される。指揮者のリンツ出身のヴェルサーメストにとっては同郷の作曲家である。

こうなればプログラムに関しては選択の余地がないのだが、廃車の事やら燃料代を考えると、少なくとも120ユーロぐらいは掛かる。つまり70ユーロ交通費が嵩む。更に途中で何か罰金でもあるととんでもないことになる。

そこでケルンのホールで幾らでどれ程の席が余っているかを待つことにした。結局最低118ユーロ払わないとそのホールの良さが分かる席はなかった。来週のヴィーナーフィルハーモニカー公演などは150ユーロ払わないと駄目なので、明らかにその価値が転倒している。どんなに頑張ってもネルソン指揮ヴィーナーは、メスト指揮クリーヴランドに技術的には言うまでもないが、音楽表現的に足元にも及ばない。

なぜクリーヴランドがこれほど安く聴けるのかは分からないのだが、その120ユーロを掛けるまでもなく、70ユーロ程でそれ相当若しくは更に素晴らしい音響の座席でルツェルンでは聴ける。これで幾らかは交通費の差額は縮まった。

なるほどケルンでも来週のヴィーナーフィルハーモニカ―の高額席は余っている。劇場でも演奏会でも音響も重要であるがやはりそこに集う人の質も問われる。音楽祭とは異なってこの手の演奏会は通俗向きの定期会員が殆ど担っている。

そもそも会場の音響云々を語るのは可也の専門的な知識や経験も必要で、己の好みや印象でなく適格に判断するのは容易ではない。最終的には音楽的な見識が必要で、どこの会場のどこの席ならこれぐらいの価値があるかないかという値踏みは管弦楽団の価格以上に専門的な話題になってしまう。



参照:
視神経に訴えるウイルス 2022-06-02 | 生活
細い筆先のエアーポケット 2017-11-03 | 音
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視神経に訴えるウイルス

2022-06-02 | 生活
夏風邪を引いた。喉が痛くなって二週間ほどになる。痛さではミュンヘンの初日に出かけた時ぐらいが頂点だったか。その後は痰が出たりで、それが切れて血が混じったりが続いた。頂上まで走っていけないのはそれが原因でやはり持久力がない。

ガラガラするようになったのは最近だ。それが気管支へと入っていく感じもある。コロナ禍になってから今が一番咳をしている。廻りでも同じ咳を沢山聞いている。二週間を過ぎて初めて頭が痛くなった。今週末までに治って呉れればいい。

敢えて言えば、視神経など神経に来るようになっているので、薄着をしていての夏風邪であると同時にオミクロンの可能性もあると思う。それでもスーパーに出かけても最早マスクをしているのは少数派になった。この間どのような情報が回ったのかは知らないが、やはり陽射しの関係などもあるのか。

来週にはワクチンの有効期間が消える。当初の予定ではブースターを打とうかと思っていたのだが、秋まで引き延ばすことになりそうだ。ほぼその手の証明書は必要なくなり、あり得るとすれば秋になってデータ型が猛威を振るうようになってからだ。例年の進展からすれば10月過ぎになる。

オミクロン用のワクチンで出るという事だが、現在の状況からすれば必要な人は限られる。ワクチンへの信仰はやはり罹ったことがない人に多いと思われる。何回もこうした症状が出るともういい加減にして欲しいと思うだけだ。毎日100人ほどが亡くなっているが、どれ程接種しても何をしても亡くなる人は亡くなるのだとはっきり分かる。既にあらゆる方策があるのだからそれを圧して弱者を守ろうと思ってももう限界がある。これ以上の規制は施策として社会的な意味はないと思われる。恐らく秋に流行って来ても今まで以上に饗毒化して亡くなる人はいないに違いない。政治的にはコロナ禍は終わってはいないが、社会的には既に終了しただろう。

来年6月のアムステルダムでのキリル・ペトレンコ再登場のティケットを購入した。前夜から準備していた。夜中も見たりしたが、発売が始まったのは10時丁度だった。一瞬遅れて待ち番号260になって仕舞った。これは不覚だったが、全体の売り出しなので、10分後に入場しても、まだ適当な席は空いていた。

前回は2017年で舞台上の悪い席しか購入できなかった。しかし、週始めにキャンセルが決まった。先日亡くなったルドー・ルプーとの問題とした呟きもあったが、真相は分からない。安い席だったので、旅費を節約で券は捨てた。今回もその場合も考えて高いところは買わなかったが、サイドバルコンの一列目でそんなに悪くはないだろう。正面後ろも音響的にいいということで迷ったのだが、距離感が分からないので前の方にしておいた。



参照:
キリル・ペトレンコのキャンセル 2017-06-14 | 雑感
五十肩に負けないように 2021-12-31 | 暦

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