9月に入ってから「比良の丘」のひまわりが満開になったというのを、いくつかのブログや所沢市のHPで知り、行ってみたいと思った。
「比良の丘」とはいったいどこなのか?パソコンで検索して行き方を調べると、西武池袋線の小手指駅からバスに乗って堀之内と言うところで降り、そこから15分くらい歩くのだそうだ。駐車場はないので車は使えない。
そこで、まずは西武池袋線の練馬区の駅まで行き「小手指」へ行ったのだが、まずは「小手指」がどこにあるのかも知らず、池袋線に乗ってみて初めて、小手指が所沢よりも西にあることを知ったのであった。
私は電車で所沢に行くときは西武新宿線の杉並区の駅を使うのが便利なので、あれ?おかしいぞと気づいた。
何も最初から池袋線まで行くことはなく、新宿線で所沢まで行って乗り換えれば簡単であった。
そこでまず、余計な遠回りをしてしまった。
・・・
とりあえず、小手指に着いたので、あらかじめ調べておいたとおり南口のバス乗り場に行った。
時刻表もネットからダウンロードして印刷してあり、ざっと1時間に3本はあると思っていた。乗り場もわかっておりちょうどバスが停まっていたので、一応念のために堀之内まで行くかどうかを運転士さんに聞いてみた。
すると、意外にも「行かない」というのである。それは11時19分発早稲田大学行きであった。運転士さんが調べてくれて堀之内に行くのは12時9分まで無いとのことだった。
あまりにも時間がありすぎる。もし早稲田大学行きであるならば、終点で降りて2駅歩けば堀之内だそうだ。
しかし、知らない土地だし、2駅とはどのくらいの距離なのか見当もつかないので、それに乗るのは見送った。
行った先にはお店などはないかもしれないし、シートも持ってきてないので、どうせなら早めにお昼を食べてしまってそれからバスに乗れば良いだろうと思ったのだが、同行の夫が、まだお腹が空いていないから食べたくない等と言いだした。
だったら、タクシーにでも乗っていくかと思って、いったいいくらくらいかかるのだろうと聞こうとしたのだが、タクシーに乗る人がぽつぽついるので、なかなか聞くタイミングがない。
すると夫がタクシーには乗りたくないと言い出し、電車にしてもタクシーにしても感染リスクが高まるという。そして、こんなバスもないところからわけのわからない目的地には行きたくないと言い出したのだ。それならもう一人で帰れよというと、帰ると言って駅に戻っていった。
早稲田大学行きのバスはあるのだが、それより先に行くバス路線のことがよくわからないし、どのくらいの距離なのか、バス会社に聞こうと、バス停に書いてある電話番号に電話をすると、自動音声が平日だけの営業だと言う。
バス会社が営業していないわけはないのだが、それは広告を載せるための用件を問い合わせる番号だったのかもしれない。
駅の周りを歩き回るが、バスの営業所も観光案内所もなく、地面のマンホール蓋などを写していた。
それから北口のほうに回ると、飲食店は色々あったので、次のバスの時間までに何かを食べようと思った。
すると、電車で帰ったはずの夫がまだウロウロしており、結局2人でコーヒーショップで軽食を取っていると、12時9分のバスにはあわてるくらいの時間になってしまった。
今度は目的のバスに乗り、予定通り堀之内で降車したのだ。
しかし、ここで降りたものの、どこにも人の姿はなく、いったいどっちの方向に進んでよいやら全くわからない。
そういえば、ネットで検索していたときに、バス停を降りたら一旦来た方向に戻り、1つめの交差点までいくと、そこに道標が書いてあるという情報を思い出した。
それで、来た方に戻って行った。夫は車の通る合間に反対側に渡っていて、お互いに道路の両側を歩いて行ったのだが、なぜか1つ前の停留所まで戻っても交差点はなかった。
あれっ、これはもしや反対方向?
「一旦来た方向に戻る」と書いていた人は、反対方向からバスに乗ってきた人のことだったのかな?
夫が歩いていたほうには、和菓子を売っているお店があり、夫がそこでひまわり畑のことを聞くと、ひまわりはとうに終わっているとのこと。
夫は「ひまわり畑なんか存在しないんだ。いったい何年前の情報をインターネットで調べたんだ、絶対におかしい」と言う。
道路を夫のほうに渡ろうとするが、次々に車が来て全然渡るタイミングがなかった。
しかたなく、さらに歩いて次の交差点(T字路)まで行って、夫のほうに渡った。この交差点が不思議なことに、人間用の信号がないのである。しかたがないので、車の信号が赤になっているうちに渡るが、車の信号がいきなり青になる可能性もあるので、恐ろしくてならない。
いったいどうして人間用の信号がないのか。T字路なので、青になっている方の車用の信号も見えない。
歩道も無ければ人間用の信号もなく、歩いている人も一人もいない。
・・・
とにかく逆方向に来たらしいということで、また堀之内に戻ったのだが、やはりどっちに進むのかわからない。実はどこかのサイトから地図を印刷してあったのだが、それがあるのを忘れていた。でも、もしそれを見たところで、実際の土地と地図の関連性がわからなかったと思う。
(ひっきりなしに車が走っているので、全然反対側に渡れない道路。)
(向こうに見える木の茂ったところが神社で、堀之内のバス停があるところ。
交差点からあそこまで戻る途中。)
堀之内の降りた側と反対側のバス停で帰りのバスの時刻を調べると、1時台と2時台は50分前後に1本ずつあるのみだったので、今すぐあきらめて帰るにしても1時間もある。とにかく進む方向を調べて目的地に行きたいと思った。
夫は、もうこのひまわりでいいと言って、そのへんに咲いているひまわりの写真を撮ったりしていた。
全く途方に暮れてしまう。
私が調べたHPの所に聞いてみようと所沢市観光課みたいなところの電話番号を調べてかけてみると、やはり平日のみの番号だった。
ならば、そのひまわり畑のところに、ブドウ農園があってブドウが買えるという情報があったと思うので、比良の丘農場みたいなものを探してみたが、一向にそういう連絡先はみつからなのだ。
その農場には売店とか事務所とか無いのだろうかと思った?
まったく、取りつくしまなく、帰ると言ってもバスは1時間もなし。
夫は、「今日は呪われているのだ」と言い出した。「変な霊に導かれてこんなところに来てしまった、最初から嫌な予感がしていたのだ、絶対におかしい」という。
いや、でも絶対にここから15分くらい歩いたところに比良の丘というひまわり畑があるはず。
それは、7月に種を撒いてだんだん成長して今満開になっているという今年のHPをちゃんと見たし、写真入りの最近UPされたブログだっていくつも見ているんだから間違いない。
ここまで来てあきらめられるか。
しかし、人は誰もいなし、道標もない。夫が「そんなものは存在しない」と思うのも当然だ。
どっちに行ったらいいんだかわからない・・・
(長くなったので次に続きます。)