オノヒデミの新作を見てよかった。まずそこから始めよう。ウイングフィールののりうち祭参加作品「家族の風景」を見逃がした人は悔しがってください。
10数年振りに母が帰ってくる。さりげなく、突然に。僕は、腹立ちを隠せない。なぜ、今頃帰って来るのか。かなしかったこと。ひとりぼっち。弟の死。父の不在。すべては母の出奔から始まった。今更帰ってこられても、どうしようもない。
僕は同居人の男と二人で暮ら . . . 本文を読む
大谷健太郎はなぜこの映画を撮ることにしたのか。最後まで見ても僕には理解出来ない。淡々と描かれる3年間の日々。主人公の2人は、自分たちの想いを爆発させることなく時の流れに身を任せる。それだけである。
よくある高校生活は描かれない。教室、授業、放課後。そういうスナップはない。プールサイドと寮の描写に終始する。彼らの3年間はそこにしかない、ということなのか。マンガを原作にしているからか、リアルから . . . 本文を読む