「くすんでいた毎日が、少しずつ色づいて回りはじめる。」このコピーに心惹かれた。この本を読んだのは正解だったようだ。この短編集には心地よい風が吹いてる。最初の『アンデスの声』を読んだ時、胸がいっぱいになった。このちいさな町から生涯、一歩も(ではないけど、まぁ、ほんとは「ほとんど」くらいだ)出ることもなく、生きて、そして死んでいく。そんな老人の心の中に広がる風景。じっちゃんとばあちゃんとの暮らし。孫 . . . 本文を読む
こういう小説はたくさんある。青春小説で、スポーツを題材にして、高校生の日常を淡々と描く。弓道を題材にしたというのも特別ではない。『武士道シックスティーン』と比較する必要なんてないが、ついつい較べてしまいたくなる。すると圧倒的に物足りない。この小説があまりに淡白だからだ。
余白だらけの作品だ。熱血から程遠い。それが悪いとは言わない。いや、反対にそこがこの作品の魅力だったりする。マイナースポーツ . . . 本文を読む
劇場には観客が5人だ。公開からまだ9日目。ブルク7での上映は1日に3回。しかも夜の回はレイトショーしかない。しかたないから9時40分なんていう回で見ることとなる。『シン・シティー』のフランク・ミラー監督が初めて単独で監督した作品だ。これはぜひ見ておきたい。
『バットマン』の新シリーズ第2弾『ダークナイト』があれだけ評判になった後、この企画で彼があれを超える作品を目指したのは当然のことだろう。 . . . 本文を読む