けっこう力のこもった作品を2作続けて読んだのだが、どちらも、あと一息が足りない。だから、この2冊はおもしろいのだけど、これでは読者の心には残らないだろう。あと一歩踏み込んでくれなくては心地よいだけのもので終わってしまう。環境音楽ではないのだからこれだけでは小説にはならない。
インターネットで自分のブランドを立ち上げるデザイナーの女性（智美）と、彼女の作る服のモデルとなる中学生の女の子（明音） . . . 本文を読む
とても流星らしい作品に仕上がっている。なんだか流星が原点回帰したみたいな作品だ。優しくって切ない、そして胸に痛い。
ひとりぼっちで孤独で、死のうと思っていた女が、同じようにひとりぼっちの身寄りもない男と出会い、2人で誰からも顧みられることのない小さな神社の社を守るために2人だけの戦いを繰り広げていく。徐々に彼らを助ける人の輪が広がりゆく。なんだか単純なハートウォーミングみたいだが、必ずしもそ . . . 本文を読む
