とても刺激的な映画だ。前後篇合わせて5時間を越える超大作なのだが、実に淡々としたタッチで、だが、しっかりと、緩やかに加速する。2時間37分(前篇)の長尺があっという間だった。長さを感じさせないのは、映画に流れる時間が心地よいからだ。まるで生活しているように映画が流れていく。この映画はこれだけの長さを持つことで、独自のリズムを手に入れたようだ。悠々たるタッチではなく、卑近な出来事を連 . . . 本文を読む
『あと少し、もう少し』の続編なのだが、駅伝の話ではない。あの小説のスピンオフというスタンスになる。でも、前作を遙かに超える面白さだ。(もちろん、前作も充分面白かったけど)あの駅伝を走った大田が高校生になり、今は16歳。3流高校に行き、やる気の起きない毎日を送っている。そんな彼がひと夏の間、1歳10ヶ月の女の子の子守をすることになる。
今ある現状に不満を抱きながらも . . . 本文を読む
サブプライムローンの破綻を予見し、巨額の利益を得た男たちの群像劇。痛快なお話を期待したならとんでもない肩すかしを食らう。こういうタイプの経済映画は初めてだ。専門用語が頻発し、何がどうなって、どんな展開をしているのかすら、よくわからない。集中して見ていた(つもり)のだけど、ちゃんとした状況が把握すらできない。やばいぞ、これは、と思いながら、置いて行かれないように必死に見る。コメディ映 . . . 本文を読む