ペドロ・アルモドバルの第20作。そして、今のところ最新作だ。前作『アイム・ソー・エキサイテッド!』はあまりにバカバカしくて(もちろん、確信犯だけど)残念ながら僕は乗り切れなかった。それだけに、本作も、なんだか食指をそそられず、今日まで見逃していたのだが、公開から少し時間が経ち、ようやく見たくなったので見た。だけど、やはり、少し、残念な作品だった。『トーク・トゥー・ハー』や『オール・アバウト・ . . . 本文を読む
まるで樋口さんのために誂えた台本のようだ。繊細で傷つきやすく、強い。芝居自体も、とてもストレートでわかりやすい。もちろん、これ自体が深津さんの作品の中ではわかりやすい作品なのだが、今回の再演が、こんなにも素直に受け止められたことに驚く。樋口演出は距離の取り方が素晴らしい。常にテキストを手にした主人公のかがり(出口弥生)が、いい。彼女は死者たちに生者たち(こんな言い方はないよな)にも積極的には関わら . . . 本文を読む