あのコーエン兄弟の弟、イーサン・コーエンが単独で監督した作品である。だから「これはぜひ見ないと」と意気込んで見たのだが、なんだか肩透かしを食らった気分だ。なんじゃ、これは!という感じ。あまりいい評判は聞いてなかったから、実はそんなには期待はしていなかったけれど、ここまでただのバカだとは思わなかったから驚き呆れた。イーサンは、やんちゃでおバカなおちゃめさん。
まるでまともな話はない。下品で無意味。たわいもないエピソードの羅列。一応ロードムービーの体裁を取る。サイケな映像も挟み込みながら、84分。無内容だから短い。女同士で旅をしながら、お互い好きだということに気づき、カップル誕生まで。生首にチンポのお荷物も無事。あれもこれもめでたしめでたし。
つまらないわけではないけど、バカバカしい。こんな無邪気な映画をあの世界をあっと言わせた巨匠コーエンが撮るなんて、驚愕。お兄ちゃんはこれを見てどう思ったことだろうか? 僕は無言である。