大竹野没後10年記念公演として、くじら企画が再演したのが、この作品だったということに驚きを禁じ得ない。なぜ、『海のホタル』なのか。これはあまりに暗すぎる。しかも、わけがわからない。大竹野は、たった2作品だけ、女性を主人公にした作品を書いている。その2本のひとつだ。もう1本の作品『夜、ナク、鳥』もすでに再演したが、いくらなんでも、こちらはしんどい。
だが、今回数ある . . . 本文を読む
笠井友仁の作、演出による作品。笠井さんのオリジナルなんて珍しい、しかも、エイチエムピーとしてではなく、外部でのプロデュースで、というのも興味深い。
『蠅の王』と『十五少年漂流記』が下敷きになっている。殺伐としたお話になる。見ながらとんでもなく暗い気分にさせられる。未来がない。少年たちが対立し、破滅に至るまでのお話だ。緊張が高まり、この後のラストはどうなるのか、と一瞬は思わせるけど . . . 本文を読む