
ようやく2冊目を読むことができる。待ちに待った作品である。前作は(この第2作も)図書館では予約が殺到しているから読むことを断念していたが、今勤務している高校の図書館でたまたま発見した。さっそく読んで感心した。これは面白い!と。(詳細はこのブログの『成瀬は天下を取りにいく』参照)
そこで「2冊目は入荷しないのか」(成瀬のマネ)と司書教諭に確認したら、「購入してますが、人気で、本屋からまだ入って来ません」と言われる。仕方ないからしばらく待っていたら、そのうち忘れていた。忙しくしていて図書館に行くのが半年ぶりくらいになったが、久しぶりに図書館に行く。さすがに入っていた。
相変わらず面白いし、読みやすい。あっというまに読み終えた。成瀬の上から目線に聞こえる話し方がいささか鼻につく。今回は大人たちに対してこの喋り方で向き合う場面が多いので、特に。だけどそれが成瀬である。偉そうにするのではない。自分を変えないのだ。しかも彼女には挫折はない。
2024年の1月に出版されたこの本が描くのは2024年の秋から始まる物語で、ちょうど今がその「現在」である。(たまたま、だが)まず、小学生に取材を受ける話からスタートする。そして大学受験。これって2025年。京大に入って琵琶湖大津観光大使になり、大晦日には紅白歌合戦に出る。近未来小説に突入。
前作のM1グランプリ出場にも驚いたけど今回も唖然。ただ大津西武閉鎖を巡る話からスタートしてここまで成瀬には驚かされまくり。荒唐無稽で史上最強。今回女の子を平然と描いた宮島未奈って、成瀬その人なのか。この二部作を描いた彼女が次に何を書くのかも楽しみ。