「恋するベーカリー」

 先日、久しぶりに映画(「アバター」)を観て、大画面、劇場の良さを再認識、映画を観たいなあという気分になってきました。何か映画らしい映画を観たいなあと検索したところ「恋するベーカリー」がそれっぽかったです。
 アクション、アニメでない普通の映画を劇場で観るなんていつ以来でしょうか。久しぶり。

 「バベットの晩餐会」、「ショコラ」など心を込めて作った料理が冷たく固い心を溶かして暖かく幸せな生活を生み出していく…こういうストーリーは大好きです。
 と想像していたら全く違うストーリーでした。主人公(メリル・ストリープ)は一応パン屋を経営していますがあまり関係ないです。

 10年前に離婚した主人公、子供も巣立って一人ぼっちの生活に寂しい思いをしていたところ、末っ子の大学卒業式で再会した元夫(娘くらいの年齢の艶っぽい女性と再婚済)と勢いで関係を持つことに。ちょうど知り合った男性との関係も盛り上がっていて、関係は複雑に・・・。まさに映画名の「イッツ・コンプリケイテッド」(複雑になって…)に近い展開です。

 男と女のくっついたり、離れたりという展開にまあどうでもいい話しだなあと思っていたら(下ネタ満載で少しウンザリ?)、後半は泣いたり笑ったり結構盛り上がって最後はキュンとなります。

 主人公達がお酒を飲んで酔っ払って音楽に合わせて踊るシーンが好きなのを再認識しました。この映画でもホテルのバーで飲んで酔ったあとトム・ペティの「ドント・ドゥ・ミー・ライク・ザット」が流れて踊るシーンと、ホームパーティで飲んで酔ってビーチボーイズの「ウドゥン・イット・ビー・ナイス」が流れて踊るシーンがあります。
 私はシャイなので人前で派手に踊ることは出来ませんが、こういうシーンでは音楽に合わせて心の中でノリノリに踊っています。

 最後は、娘、息子の気持ちも含めて復縁するのか、復縁しないのかが家族の問題に。簡単に決めきれない問題に心は揺れ動きますが映画らしいサポート役も現れて胸キュンなハッピーエンドに。後半、笑い声の聞こえていた場内も最後は鼻を啜る音がシュンシュン響いていい感じでエンドです。

 予想外のストーリーだったのですが結果として大好きなシーンがふんだんに盛り込まれた映画で十分に楽しめました。いやぁ映画って本当にいいですね。普段は腰が重いのですが、こういうのが続くとまた映画館に出向きたくなります。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

「シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ」(1996年)


 個人的に家族的にお祝い事があり、記念に普段は飲めない(ちょっと躊躇する)ワインを1本空けることにしました。
 値段はこういう時でないと思い切れないのでエイヤっと5万円程度か・・・とイメージしたのですが、高級ワインを飲み慣れておらず5万円も出して期待外れだとショックも大きいので3万円くらいで探すことにしました。

 ボルドー5大シャトーのセカンド、ボルドーのスーパーセカンド、ブルゴーニュなどをざっと見回して最終的には、ボルドーのサンジュリアン村の「シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ」の1996年にしました。

 「レオヴィル・ラス・カーズ」を飲んだことはないのですが、以前読んだワイン本で著者がレオヴィル・ラス・カーズを好んでいてオークションで箱買いをしていると読んで、とてもいいワインなんだろうなあと想像していました。
 いいワインなんだろうけど自分の好みかどうか不明、コストパフォーマンスの良し悪しも分からないリスキーな選択ではあります。

 ただ、パーカーポイントも98+と高く、同ワインの1995年をR・パーカーが評して「桁外れの1996年がなければもっと全力で手に入れようとするワイン」と書いてありました。また、予想される飲み頃2010年~2040年といつか飲み頃の有名ワインを飲みたいと思ってきたので熟成ワインの初体験にもなります。

 値段は玉野市の「REDBOX」で17周年記念特価で通常35,000円のところ15%オフで29,800円です。

 さて、ワインが届きました。今後、3万円以上のワインを飲むことがあるのか、おそらくもうないのか、この1本次第です。

 濃厚な紫色、ボルドーワイン特有の香り(すいません一般的な表現ができません)、一口ふくむとすっと喉を通ります。引っかかるものがない、重さはない、甘くて軽い。カベルネソーヴィニオンのボルドーワインなのにブルゴーニュワインのような第一印象です。これが「並外れてエレガントなワイン」(R・パーカー)ということでしょうか。ブドウの甘酸っぱい後味がいつまでも残ります。何というか確かにバランスの良い、いいワインらしいワインです。
 14年経過したワイン、飲み頃のボルドーを初めて飲みましたが、こんなにフレッシュで若々しい印象なんだとは予想外です。
 芸能人の格付け番組でワインの飲み比べをやっていますが、とても味のよい3~4千円のブルゴーニュワインとこのワインをブラインドで飲み比べたとして当てる自信はありません。とてもいいワイン、繰り返しになりますが本当にブルゴーニュワインのようなブドウを感じるワインです。

 常飲するのに最高のワインというのが分かる気がします。今後好きなワインは何ですかと訊かれれば「レオヴィルラスカーズです。」と答えそうです(たった1本しか知らないのに…トホホ、すいません)。これが3万円のワインかぁ…でもこのワインは美味しいです。3万円でこのくらいかぁ…うぅーんワインは難しいです。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )