実りの秋ですね。
今日は自然農実践家川口由一さんのスケッチブックより
栗の絵を四枚、掲載させていただきます。
その時々の川口さんの想いが、
絵と文章より伝わってまいります。
(年代順です)
まずは、30代半ばに描かれた絵です。
涼気に 玉のクリ 初成り うれし
そして、40年ほど絵を描くことから離れておられ、
ここ数年、 70代後半に描かれた作品が三点です。
秋九月 栗熟し はじけ 落ち ころび 並びて
夫々に 一ツ 一ツ 一ツ 一ツ
完結成して 躍り出る 冬の足音聴き
親は育てつくして離す
子は落ちて一つ 一つ 一つ・・・
大地で自立なれど・・・
食べられる
いのちうばわれる
僕に・・人に・・
ネズミに・・・。
生ききる 悟る 任せる
満ちる 全うする
死する
すべてしかり
2018年 秋
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栗を描く
栗はいのちそのもので
次を生きるいのちであり
いのちの充実ぶりが
なんとも言えず豊かで
輝きがあって艶があって
いのちの存在をつよく感じます。
栗そのものは
その存在を主張せず
静かで
我がいのちのを全うしていますので
なんとも惹かれ描きたくなり
描きます。
描き終わり
想いが落ち着くと
今度はこのいのちが欲しくなり
我がいのちの糧にして
元気をもらいたくなります。
自然農の畑で
全く自然の状態で育った栗は
何とも言えず美味しいです。
文 川口由一さん
2018.10.22
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