君は銀河の青い風  八木真由美 岡山

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幸せになる勇気① 岸見一郎 古賀史健

2022年10月02日 | 読書記録ノート

読書記録の自分用メモです。岸見一郎さんのアドラー心理学『嫌われる勇気』に続く『幸せになる勇気』より、まずは三篇、抜粋させていただきます。


幸せになる勇気 岸見一郎 古賀史健 2016.2.25

尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと
教育、指導、援助が「自立」という目標を掲げるとき、その入り口はどこにあるのか。答えはひとつ、「尊敬」である。「尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである。その人が、その人らしく成長発展していけるよう、気づかう事である」エーリッヒ・フロム。

目の前の他者を、変えようとも操作しようともしない。なにかの条件をつけるのではなく、「ありのままのその人」を認める。これに勝る尊敬はありません。そしてもし、誰かから「ありのままの自分」を認められたなら、その人は大きな勇気を得るでしょう。尊敬とは、いわば「勇気づけ」の原点でもあるのです。

子どもたちは敏感に「嘘」や「打算」を察知します。「この人は嘘をついている」と思った瞬間、そこに尊敬は生まれなくなります。



「変われない」ほんとうの理由
自分の言動、そして他者の言動を見定めるときには、そこに隠された「目的」を考える。アドラー心理学の基本となる考え方ですね。

過去にどんな出来事があったとしても、それでなにかが決定されるわけではない。過去のトラウマも、あろうとなかろうと関係ない。人間は、過去の「原因」に突き動かされる存在ではなく、現在の「目的」に沿って生きているのだから。

たとえば、「家庭環境が悪かったから、暗い性格になった」と語る人。これは人生の嘘である。ほんとうは「他者と関わることで、傷つきたくない」という目的が先にあり、その目的をかなえるために、誰とも関わらない「暗い性格」を選択する。そして自分がこんな性格を選んだ言い訳として、「過去の家庭環境」を持ち出している。

われわれは、いつでも自己を決定できる存在である。あたらしい自分を選択できる存在である。にもかかわらず、なかなか自分を変えられない。変えたいと強く願いながらも、変えられない。いったいなぜなのか。ほんとうは変わりたくないから。そういうことです。

「いまの自分」を積極的に肯定しようとするとき、その人の過去はどのようなトーンで彩られると思いますか。? 答えはひとつ。すなわち、自分の過去について「いろいろあったけれど、これでよかったのだ」と総括するようになる。あなたの「いま」が、過去を決めているのです。



悪いあの人、かわいそうなわたし
いかなる人間も、順風満帆な人生を歩むわけではないでしょう。誰にだって、悲しい出来事もあれば挫折もあり、歯噛みするほど悔しい仕打ちにも遭っている。それでは、どうして過去に起きた悲劇を「教訓」や「思い出」として語る人もいれば、いまだにその出来事に縛られ、不可侵のトラウマとしている人がいるのか。? これは過去のトラウマに縛られているのではありません。その不幸に彩られた過去を、自らが必要としているのです。

「悪いあの人」「かわいそうなわたし」、カウンセリングにやってくる方々は、ほとんどがこのいずれかの話に終始します。いま自分がなにを話しているのか自覚することは、なかなかむずかしいものです。しかし、けっきょくこのふたつしか語っていないことがよくわかります。「これからどうするか」そう、われわれが語り合うべきは、まさにこの一点、「これからどうするか」なのです。

・いろいろあったけれど、これでよかったのだ、と思えている今は、幸せになる勇気が少なからずあったのだとふりかえり思いました。尊敬の意味について、あらためて日常で感じてみたいです。


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