カツオやマグロはきれいな流線型をしている。
背びれ、腹びれも胴体に格納され、弾丸のように海の中を高速で突き進む。
何千キロという旅は、休むことを許されない。
泳ぎながら、餌を得る。
眠ることさえ知らないのだろうか。
クアトロの父もカツオのように、何かに追い立てられるように忙しく人生をおくっているような気がする。
カツオくんとクアトロの父は同類相哀れむといった感がある。
春になるとカツオが日本にやってくる。
春を告げる初カツオは、女房を質に入れても食べろというほどに愛されてきた。
春先の初カツオは脂が少なくあっさりとした味。
クアトロにも美味しいカツオが入荷してきた。
若くて筋肉質ながら、程よく脂の乗っている。
この初カツオにミョウガなどわ添えてサラダ仕立てにしました。
ここに果実味のある赤ワインなどを合わせる。
カツオ状態に働いたあなたも、これで心と体を癒やそう。
ところで余談ですが、磯野カツオくんといえば、日本では万年小学校5年生なのですが、イタリアでは18禁扱いの名前だそうです。
イタリアをブーツの形に例えると、ヒールの部分にあたるプーリア州サレント。
ここは、農産物が色々と獲れる。
そして、ブドウの生産にもとても恵まれた土地。
今までは、ここのブドウがバルクワインとして他の地域に運ばれてワインになっていたのだが、優秀な生産者が台頭し、素晴らしいワインが登場している。
そのひとつが、“イル・プーモ”。
クアトロの父が先週ワインの試飲会で見つけてきました。
神の雫にも取り上げられた白ワインは、ソーヴィニヨン・ブランと地元品種のマルヴァジーアによるハーブの香りと果実味豊かなワイン。
濃いベリー系の味わいの赤ワインは、やはり地元品種のネグロアマーロ。
そして、イル・プーモとは、地元の幸運を呼ぶアイテムのこと。
クアトロで、幸運を呼ぶワインをいかがでしょう。
12周年のクアトロ、今日のお楽しみ企画は“花鯛のカルパッチョ”
花鯛は、正確には血鯛のことで、真鯛とは違う種類。
エラのところに鬱血したような印があるため血鯛と云う。
この血鯛は、春から初夏にかけてがとびきりに美味しいところから、縁起を担ぐ江戸っ子は、この魚を花鯛と呼ぶ。
今時が旬の花鯛は、真鯛と変わらずに美味しいため、真鯛として売られることもあるようだ。
また鮨屋ではこの花鯛を桜鯛とも呼んだりします。
春先に真鯛が産卵のために沿岸に近寄ってきたものもきれいな桜色をしていて、こちらも桜鯛と呼ぶようです。
真鯛と花鯛(血鯛)は別の種類ですが、どちらにしても春先は特別に美味しいようです。寒い冬を越して産卵を控えた鯛たちは身が絞まってなおかつ充分に脂が乗っています。
クアトロの父のおすすめワインや日本酒と共にいかがでしょう。