かの皇帝ナポレオンが愛したチーズがチーズの皇帝と云われるエポワスである。
うたたねをしたナポレオンの目を覚まそうとした兵隊が、ナポレオンの好物のエポワスを鼻先に近づけると、「ジョセフィーヌ今晩は勘弁してくれ」と云った小咄のあるチーズである。
この小咄の解説は控えさせていただくが、このチーズはとてもニオイがきつく独特である。
神様の足の臭いとも例えられるチーズだ。
チーズの表面を塩水やお酒などで洗いながらチーズの熟成に適した菌だけを繁殖させる方法がウォッシュタイプと呼ばれるチーズの作り方である。
エポワスは表皮がとても臭く納豆やクサヤのようなニオイがするのが特色。
しかし、その表皮の内側にはトロリとしてなめらかな美味しいチーズがある。
内側の美味しいところだけをスプーンにでもすくって食べるのはとても贅沢な楽しみである。
「ジョセフィーヌ、今晩は日本酒に合わせてみるか」
フランスのロックフォールとイタリアのゴルゴンゾーラとイギリスのブルー・スティルトンは世界三大ブルーと呼ばれる。
さて、ブルー・スティルトンには、ある都市伝説が囁かれている。
ブルー・スティルトンを食べるとその夜にブルーな夢を見ると云う。
ある研究機関がこの件を調べたところ、たしかに約7割の人が悪い夢を見たと答えたと云う。
さて、ブルー・スティルトンと別にホワイト・スティルトンなるものもある。
スティルトンのミルクに青カビを使わないものだ。
そして、フルーツを合わせるチーズだ。
クアトロにホワイトス・ティルトンのクランベリー&オレンジが入荷。
これが、とても美味しいデザートチーズ。
ブルー・スティルトンと違いホワイト・スティルトンを食べるとハッピーな夢が見られるかもしれない。