ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

吸血鬼の安息日

2008年02月29日 | クアトロ・スタジオーネの話

S 吸血鬼が恐れる日がやってきた。今日は4年に一度の「ニンニクの日」である。町中ニンニクの臭いが充満することだろう。吸血鬼も今日一日は静かに棺桶で休息するのだろうか。そんな吸血鬼にはお構いなくニンニクと馴染みの深いのはイタリアンである。なにせ、イタリアの国旗の白はニンニクを表しているのである。ニンニクの香りを上手にコントロール出来ないと美味しいイタリア料理は作れない。
クアトロのシェフもニンニクの火の入れ方には慎重である。なにせ「素材の良さを活かした料理を作る」がクアトロ・シェフのモットーである。そのクアトロ・シェフが何と明日「味の達人」に認定される。
新聞折り込み誌「プレステン」の中での話だが、明日の流山・野田版に「味の達人」として紹介されるのである。本人の顔写真入りである。流山・野田の方はどうぞチェックしてください。
今日、プレステンのライターの方が刷り上がりをクアトロに届けてくれた。吸血鬼に狙われそうなかわいい娘さんである。クアトロでニンニクの効いたボンゴレ・ビアンコを召し上がっていったので、当分危険は無いとは思われる。
その文面を流山・野田以外の方に抜粋して紹介する。「お父さんの背中を見て育ちコックになった」ふむふむ「日本の素材の良さを活かすために魚に注目し魚屋で修行した」「カウンターでお客様の顔を見ながらお客様の要望に応えた料理をつくりたい」とか書いてあります。そして「地元で愛され続けるお店になりたい」とのことです。そんなクアトロも来月の7日で2周年です。クアトロ・シェフは味の達人にはまだまだほど遠いと考えるクアトロの父ですが、地元で愛されるシェフにはなって欲しいと願っています。
※3月3日は、味の達人?クアトロのシェフのいとこの結婚式にクアトロ家族全員出席します。クアトロは臨時休業とさせていただきます。ご了承ください。

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おばあちゃんの味

2008年02月28日 | チーズの話

Photo 柏駅の近くで名物おばあちゃんがやっていた和食のお店。昨年の夏、おばあちゃんは亡くなった。先日、久しぶりのそのお店へ出かけてみた。おばあちゃんが切り盛りしていたころのお弟子さんが数名でお店を継いでいる。昔ながらのメニューを中心に新しいメニューも豊富になった。お客さんの入りも上々である。
おばあちゃんのときも無愛想な店だったが、お弟子さんたちもその点は引き継いでいるようだ。肝心の味はというと、やはりおばあちゃんの味には至っていないように思えた。決して他人に任せなかったおばあちゃんだから、お弟子さんもそうは簡単に追いつけるものではないのだろう。

時は19世紀の半ば、パリからノルマンディーへと鉄道が敷かれる。その後、マリー・アレルというおばあさんは娘に命じて自慢のチーズをナポレオン三世に献上する。ナポレオン三世はこのカマンベール村のこぶりな白カビチーズがえらくお気に入りとなる。後に木箱に入れられ鉄道でパリの町へと運ばれるこのチーズはパリッ子をも夢中にさせる。食べ頃の短いこのチーズは鉄道の発展による申し子だったのかもしれない。さらに流通の発達した現在は世界中でカマンベール・チーズを作っている。マリー・アレルが作ったカマンベールは「カマンベール・ドュ・ノルマンディー」という名前をつけて世界中のカマンベールとは区別している。クアトロに入荷しているレオ社のカマンベール・ドュ・ノルマンディーは昔ながらの製法を守っている。無殺菌乳を使いひとつづつ手作りで作られ、アレルおばあちゃんの味を受け継いでいるのだ。アレルおばあちゃんの娘もマリー・アレルというらしいが、木箱には娘のマリーが描かれているようだ。

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クアトロウの野望

2008年02月27日 | ワインの話

Photo クアトロウには鮨屋でワインを飲むという野望がある。
クアトロウの経験によると、回転しない鮨屋には、ワインに関して三通りのタイプがあるように思える。まず、老舗と呼ばれる店に多いのだが、鮨とワインを合わせたいと申し出るとおやじがカウンターの中に隠れるタイプだ。「てやんで、鮨には日本酒にきまってるだろうが」と、隠れてぼやくタイプの店だ。次は、「ワインですか、置いてありますよ、やはりシャブリってやつがいいんですかね」お義理程度にワインを置いておくタイプだ。義理で置く割にはしっかりした値段を取ることも付け加えておく。そして、滅多にないのだが、若奥さんあたりが、ワイン通だったりして、やたらワインの品揃えの良い鮨屋だ。
クアトロウは最後のタイプに憧れている。若奥さんに憧れているわけではない。しかし、このタイプの鮨屋でまともに鮨とワインを合わせていくと大変なことになる。まず、刺身はショウユでなくレモンと塩で食べろということになる。ワインも好きだがショウユも好きなクアトロウである。そして「鯛の白身にはソーヴィニヨン・ブランかしら、寒鰤にはシャルドネね、カツオにメルローは定番だし、マグロの大トロにはカベルネも面白いでしょう」さらに「締めのタマゴはリースリングでなくちゃね」となると何杯ワインを飲んだら良いか解らなくなる。
今のところは、空想するだけで満足しているクアトロウである。

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ショコラ

2008年02月26日 | 家族の話

Photo フランスのとある村に謎めいた母娘が、赤いマントを着て現れた。そして、村にチョコレートのお店を開く。そのお店のチョコレートはあまりにも美味しく魅惑的だった。美味しすぎて魔女が作っているのではないかと村人は思う。映画「ショコラ」のチョコレートは実に美味しそうだ。
美味しいチョコレートを食べていると宗教的な罪の意識を持つのは不思議だ。バレンタインにクアトロのママに貰ったチョコレートも有名店の物だけあって美味しかった。ママは「半分づつだからね」といって父にくれた。少しづつ食べていた父だが、チョコレートにはやはり悪魔が宿っているのか、あとひとつ、あとひとつと食べていき「もう5日過ぎたからママも忘れただろう」「プレゼントしといて半分よこせはないだろう」とひとりで全部食べてしまった父だ。すると、6日目にあのチョコレートはどうしたと聞くママだった。やはり、チョコレートには悪魔が宿っているのである。全部食べたと云うと激怒するママだった。7日目に父はそのチョコレートを買って返そうとデパートに行ったら結構値段の高いチョコレートだった。ママとしては奮発したのだろう。怒るのも解るような気がした。リンツの板チョコの方が安いのでそれで勘弁してもらおうと購入した父だが、ママは寝込んでしまっていた。
8日目医者へ行ったママは単なる風邪だった。チョコレートとの因果関係は解明されていない。その後、クアトロの仕事が忙しくなり、チョコレートを食べられなかったママはさらに具合が悪くなり、おとといからクアトロの仕事を休んでいる。悪魔のささやきでチョコレートを全部食べてしまった父は、ママの抜けた穴を埋めるべくクアトロを走り回っている。
※本日2月26日の午後6時よりの営業は、貸切のため一般の営業を休ませていただきます。突然のご案内で申し訳ありません。

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白青つけるぜ

2008年02月25日 | チーズの話

Photo 2010年、優柔不断でだめ男な小学校教師は、家庭でも妻は浮気、娘は援交、息子はいじめられっ子というふがいない父親だ。しかし、彼はゼブラーマンとなって宇宙からの侵略者カニ男と闘うのだった。「白黒つけるぜ」と奮闘する哀川翔の怪演がひかるクアトロの父おすすめの邦画「ゼブラーマン」である。
2008年、豊四季のクアトロ新着のチーズ「ブルー・デ・ネージュ」はフランスの山奥からやってきた。白い雪に覆われたようなそのチーズを切り出してみると中はブルーチーズである。白カビは表皮から熟成していく。青カビは中心から熟成していく。ふたつのカビの特性を活かした形は背の高い円筒形になった。その味わいは、白カビと青カビの個性を不都合なく併せ持っている。
クアトロの父は、クアトロのおすすめチーズを書いた黒板にこのチーズを白カビと書いたものか青カビと書いたものか思案している。優柔不断なるクアトロの父は、結局黒板には明記せず、おまかせのお客様にもったいぶって提供するのだった。幸いお客様から「白青つけろよ」の声は今のところかかっていない。

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