1942年のことだった。戦時中とはいえ戦争の影もないアメリカ東海岸の静かな田舎町。そこに夏のバカンスに来ていた少年は思春期であり、性への興味も尽きない。その少年は美しい年上の人妻に憧れる。そして、ある日その美しい人妻のもとに出征していた夫が戦死したという報告が届き・・・。
少年の目線から捕らえたひとつの時代をノスタルジックに描いた名作「おもいでの夏」はクアトロの父の大好きな映画だ。
2009年、衆議院選挙で揺れる日本の夏。そんな選挙の影もない静かな田舎町のイタリアン・クアトロ。そのお客様たちは食への興味が尽きない。そして、ある日(じつは今日のことだ)そのクアトロに新イカが届く。スミイカの小さいものだが、夏の終わりと秋の訪れを知らせる旬の逸品である。
鮨屋などでは、小さな新イカ一杯で一貫しか握れないのだから、手間ひまもかかりとても高価なものだ。しかし、その瑞々しい味わい、柔らかな食感は食通をうならせる。
その新イカがイカスミを和えて贅沢で味わい深いスパゲッティになってしまった。
クアトロで「鹿児島産新イカとアサリの漁師風¥1500」で発売開始である。
朝、衆議院選挙の投票に向かう。クアトロの父は支持政党を持たないので、投票直前まで色々と迷ってしまう。白紙投票にしようかとも迷う。選挙ポスターの候補者の顔を見るとさらに迷う。どの顔もどうも悪相にみえてしようがない。
クアトロでは南フランスを代表するワインはどれだと四種類のワインがお客様の投票を待っている。
「シャトー・セスラ」は、シラーを主としたブレンドのワインだ。
「アジェルム」は、グルナッシュ100%である。
「モンペイル」は、ムールヴェードルを主としたブレンドのワインだ。
「トワベー・オーモン」は、メルロー主体のワインだ。
それぞれ選挙ポスターならぬエチケットを眺めてもどれがいいか迷うものだ。ブドウの個性から選択するべきだろうか。
クアトロの父の解説に耳を傾けて選択してみよう。
明日は衆議院選挙の投票日。どの党も地方分権を公約している。地方のことは地方で決めようということらしい。
ワインの世界に於いても、これからは地方分権である。
ワイン評論家やワイン雑誌の誘導により、一般受けする味わい、標準的な味わいのワインをみんなが作っていた。どのワイン産地も同じような味わいのワインを作り出していた。
この流れから脱却して、地域独特の地ブドウを使い、その地ブドウの個性を尊重し、その地方の味わいのワインを大事にしよう。
クアトロでは、南フランスの地ブドウ“ヴィオニエ”や、北イタリアの“ロエロアルネイス”、カリフォルニアの“ジンファンデル”などなどに注目してきました。そして今回は南イタリアの“アリアニコ”をお勧めします。
火山灰地質から育った赤ワインで、香り味わいともにとても力強く、独特の個性があります。クアトロでグラスワインでその個性を確認できます。
ワインの地方分権を大事にする、クアトロです。最後のお願いにあがりました。クアトロ、クアトロ、クアトロの地方ワインに清き一票を。
青年(リチャード・ギア)は海軍士官学校へ父親の反対を押し切って入校する。
父親への反感、貧しさからの脱出、パイロットになる夢、それらをバネに地獄の鍛錬を乗り越える。
そして、愛する女性とも出会う。
映画「愛と青春の旅立ち」はまさに青春のバイブル的な名作である。
いつか、タラバガニやズワイガニや毛ガニのように人々に憧れられるカニになりたい。
そう考えていた丸ガニはクアトロにやって来た。
鬼軍曹のようなクアトロ・シェフのしごきを乗り越え丸ガニは立派なカニのスープになる。
よき理解者クリーム味のスープになり愛と青春の日々を手に入れるのだった。
その丸ガニのスープの深い味わいは人々に感動を届けることだろう。
一杯600円で今日からリバイバル公開中である。
「バットマン・ビギンズ」ではヒマラヤの山頂で渡辺謙が率いる闇の組織から忍術を習得したバットマンであった。
悪人と戦い平和なゴッサムシティを取り戻すために忍者バットマンは立ち上がる。
しかし、悪に力で対抗しようとすると、そこにまた新たな力を持った悪が現れる。
警察が自動小銃を持てば悪人もまた自動小銃を持つ。
警察が防弾チョッキで対抗すれば、その防弾チョッキを破る銃を悪人が持つ。
バットマンが現れればバットマンに対抗する巨悪が出現するのだ。
「ダークナイト」では強敵ジョーカーを迎えて、正義とは何なのかと苦悩する人間バットマンが描かれる。
魚屋で修行し、魚の目利きと包丁さばきを習得したクアトロ・シェフは、日々旬の魚と戦い美食の店クアトロを豊四季シティで実現させようとしている。
北海道産の先頭集団を泳いでいた特大サンマを仕入れ満足していると、鹿児島から夏の魚イトヨリが出現する。
さらに、鹿児島のマハタが現れる。
次々と魚市場に登場する旬の魚。
クアトロ・シェフの美食への戦いに終わりはないのだった。
※クアトロ・シェフに挑む魚たち
北海道産特大サンマ、秋田産ワラサ、鹿児島産マハタ、鹿児島産イトヨリ、福島産マトウ鯛、八丈島産尾長鯛、北海道産白貝などなどである。