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小さな躯、ほそい足。贅肉なしの精悍な若者になった。走るのが大好きだ。公園でも狭い庭でも「ボール投げて!」と陽気な顔でやって来る。期待に眼をきらきらさせて「はやく! はやく」とせがむのである。
なぜわかる?とお思いでしょう。これは日々のつきあい! 密度の濃さ! 飼い主はその声、眼の色、動作から、雰囲気で、何もかも分かるようになってしまうものです。
第一、吠え方が違う。甘えたように、ここは軽く、快活に、「わん! わん!!」 警戒のそれとは全くちがう明るい声。
仕事そっちのけで、ずいぶん相手をしたものだ。
タオルの端を銜えての綱引きもある。犬の力は躯前方に集中しているようだ。前足の踏ん張り、頭と首の力が異常につよい。体高およそ30センチ、胴の長さ50センチくらいだが、ぐいぐい引っ張る。
リーダーになりたい、先頭を歩きたい。お年寄りなら引きずられ、転倒しかねない。小型犬でこれだから、大型犬のそれも推測できよう。
しかし、後ろ足はふらふらなのだ。向きを変えたいなら、指一本、おしり横にあててくるっと廻せば、簡単に方向転換できる。前後の力の差、ほんとうに驚く。
布を銜えぶるぶる振り回すのが得意。むち打ち症にならないかと心配するが、本犬はけろっとしている。「どうです? すごいでしょう?」と、眼が言っている。
得意気な気色が、黒い顔に浮かぶのである。
おしゃぶりを、よく与えた。大型犬用と思われる特大サイズだが、脇目もふらず1時間でほどく。恐るべき集中力! これのおかげか、歯は全部そろっている。未だ1本も失っていない。
ただ今17歳6ヶ月