ドアの向こう

日々のメモ書き 

春の感情

2007-02-28 | こころ模様


      ふらんすからくる烟草タバコのやにのにほひのやうだ
      そのにほひをかいでゐると気がうつとりとする
      うれはしい  かなしい  さまざまのいりこみたる空の感情
      つめたい銀いろの小鳥のなきごゑ
         春がくるときのよろこびは
      あらゆるひとのいのちをふきならす笛のひびきのやうだ
      ふるへる  めづらしい野路のくさばな
      おもたく雨にぬれた空気の中にひろがるひとつの音色
      なやましき女のなきごゑはそこにもきこえて
      春はしつとりとふくらんでくるやうだ   ……  

                       萩原朔太郎   詩集「青猫」 より

  
            -☆-

   白い花は 100歳のマーヤ 

  気持ちの良い日だまりで 

         とろとろしながら

   小鳥のうたを聴いている 

    そして 

   一日中 夢を見るのだ 

    クリスマスローズが やわらかくそよいでいる 

        沈丁花も鼻をくすぐる  

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