この先2キロ行き止まり、誰だ? ヘタクソな立札だなあ。
って、わたしだよ!
だって本当に行き止まりなのに、那須や甲子道路へ通り抜けできると
思ってくる人があとを絶たないんだものね(って言っても5、6台ですが)
静かなのが取り柄のこの場所に車やオートバイがスピードをあげて走って
くる。そして、え、家があるじゃんみたいな感じで覗きながらスピードを
ゆるめて通り過ぎ、そしてしばらくすると降りてくる。
またゆっくり覗きながら通って行く。このパターンは実に不愉快なのあるよ。
で、コレって行けないんですか~と聞く人もいます。
行けなかったじゃん、今、行けなかったから戻ってきたんでしょ。
そうは言えないねえ、言えないんだけど、どこに行きたいかを言いなよ先に。
そんなある日のこと、ワンボックスカーが戻ってきた。
門の前で親分と立っていると、止まってオッサンとオバちゃんが「ちは~」と
言った。まだ朝だよ、オハヨーだろと返事すると、「何やってんの、ここで」
とキタもんだ。
それを言うのはこっちだろ、なんだけど、うさこは気がいいので(‥弱いので)
えっと、いるだけです。と間抜けな返事をしたのであった。
オッサンはツッコミ慣れな感じで、「いるだけって、だから何してんだ、ここで」
と畳み掛けてくるし、オバちゃんは「さあ、答えなさい、おねーちゃん、大丈夫よ」
みたいな笑顔を向けてくる。
うさこは困りましたねえ、親分はバンバンしっぽ振って愛想をふりまくし。
ただの迷い人を相手に30分ほどもそこで立ち話をしてしまいました。
あげく、まんまる顔に白髪のひっつめ髪がよく似合っていたオバちゃんから巨峰を
一房もらってしまいました。
「昨日行ったぶどう園で採ったばかり、採りたてだよ、うまいよ!」とオッサン。
ごちそうさまですぅとお辞儀してしまいました。
「あー楽しかった、だから言ったのよ。道間違えてもきっとなんか楽しいこと
あるよって、ね、あったでしょ。」とオバちゃんはオッサンに言い、オッサンは
ああとうなづき、元来た道へと去っていきました。
ええっと、今のは何だったのか?
台所で巨峰を手に立ったまま、うさこは考えました。
あの人たち、泥棒の下見だったりして‥‥、個人情報だいじょうぶ?
ここに居ない曜日、留守の時は誰かいるの? って言ってたな‥‥。
えーーーーー、ぶどうを一つ摘んで口に入れて、甘酸っぱい。
おいしい‥‥はずなのに、なんだか疑心暗鬼の雲が胸のなかに広がって
二粒目に手が出ない。
オッサンの顔に長ーい耳が生えてきたり、オバちゃんの丸顔が狸に見えて
きたりするのでありました。
巨峰はうさこの大好物なのに‥、冷蔵庫にそっとしまいました。

ということで(説明長い!すんません)立札を立てたのであります。
もちろんカメが板を切って即席で作ってくれたのですが、自分で書けと言われたので
挑戦しました。ラッカーで書くのは思うより難しいと知ってはいたんだけど。
ペンキはホームセンター特売で百円だったけど、この字は一円にもなりゃしない。
バカにしてか、立札見ても昇ってくる車があって、うさこはがっくりです。
それから二三日したら、やっと静かになりました。

ここでUターン、でないとなんか出るよ~、でっかい黒いのがいるよ~。
そこから先は言えません。黒くてデカイだけだとは。

どや? こわいやろ!
勢いで、ぷすっとおならをしています。
って、わたしだよ!
だって本当に行き止まりなのに、那須や甲子道路へ通り抜けできると
思ってくる人があとを絶たないんだものね(って言っても5、6台ですが)
静かなのが取り柄のこの場所に車やオートバイがスピードをあげて走って
くる。そして、え、家があるじゃんみたいな感じで覗きながらスピードを
ゆるめて通り過ぎ、そしてしばらくすると降りてくる。
またゆっくり覗きながら通って行く。このパターンは実に不愉快なのあるよ。
で、コレって行けないんですか~と聞く人もいます。
行けなかったじゃん、今、行けなかったから戻ってきたんでしょ。
そうは言えないねえ、言えないんだけど、どこに行きたいかを言いなよ先に。
そんなある日のこと、ワンボックスカーが戻ってきた。
門の前で親分と立っていると、止まってオッサンとオバちゃんが「ちは~」と
言った。まだ朝だよ、オハヨーだろと返事すると、「何やってんの、ここで」
とキタもんだ。
それを言うのはこっちだろ、なんだけど、うさこは気がいいので(‥弱いので)
えっと、いるだけです。と間抜けな返事をしたのであった。
オッサンはツッコミ慣れな感じで、「いるだけって、だから何してんだ、ここで」
と畳み掛けてくるし、オバちゃんは「さあ、答えなさい、おねーちゃん、大丈夫よ」
みたいな笑顔を向けてくる。
うさこは困りましたねえ、親分はバンバンしっぽ振って愛想をふりまくし。
ただの迷い人を相手に30分ほどもそこで立ち話をしてしまいました。
あげく、まんまる顔に白髪のひっつめ髪がよく似合っていたオバちゃんから巨峰を
一房もらってしまいました。
「昨日行ったぶどう園で採ったばかり、採りたてだよ、うまいよ!」とオッサン。
ごちそうさまですぅとお辞儀してしまいました。
「あー楽しかった、だから言ったのよ。道間違えてもきっとなんか楽しいこと
あるよって、ね、あったでしょ。」とオバちゃんはオッサンに言い、オッサンは
ああとうなづき、元来た道へと去っていきました。
ええっと、今のは何だったのか?
台所で巨峰を手に立ったまま、うさこは考えました。
あの人たち、泥棒の下見だったりして‥‥、個人情報だいじょうぶ?
ここに居ない曜日、留守の時は誰かいるの? って言ってたな‥‥。
えーーーーー、ぶどうを一つ摘んで口に入れて、甘酸っぱい。
おいしい‥‥はずなのに、なんだか疑心暗鬼の雲が胸のなかに広がって
二粒目に手が出ない。
オッサンの顔に長ーい耳が生えてきたり、オバちゃんの丸顔が狸に見えて
きたりするのでありました。
巨峰はうさこの大好物なのに‥、冷蔵庫にそっとしまいました。

ということで(説明長い!すんません)立札を立てたのであります。
もちろんカメが板を切って即席で作ってくれたのですが、自分で書けと言われたので
挑戦しました。ラッカーで書くのは思うより難しいと知ってはいたんだけど。
ペンキはホームセンター特売で百円だったけど、この字は一円にもなりゃしない。
バカにしてか、立札見ても昇ってくる車があって、うさこはがっくりです。
それから二三日したら、やっと静かになりました。

ここでUターン、でないとなんか出るよ~、でっかい黒いのがいるよ~。
そこから先は言えません。黒くてデカイだけだとは。

どや? こわいやろ!
勢いで、ぷすっとおならをしています。