想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

パティ・スミスの声

2009-10-23 02:18:58 | Weblog
(パティは父親と実家の庭に植えられた木を眺めていた、嬉しそうに、とても!)

パティスミスのドキュメンタリー、ドリームオブライフ
吉祥寺のバウスシアター、レイトショーでまだやっている。東京は十月末迄。
他の都市にも順々に廻っていくだろうから見ていないなら追っかけてくれー。
今年もフジ・ロックフェスに登場したパティ・スミス、ボブ・ディランを
知ってる世代なら当然だけど、若い人にも多大な影響を与えてるだろう。



ブッシュを痛烈に批判するアジテーション、なのにパティが声を発すると
言葉は詩になり、詩は人々の心の奥深く突き刺さるように届いていく。
声は不思議だ。音魂。

戦争は環境破壊よ、と言っていた。
丸い特徴的な屋根が空爆で吹っ飛んだモスクの写真とそれ以前の金色に
輝いていた頃の写真を並べてみせる。
環境の中にはもちろん人々も含まれるのだけど、環境破壊と言った方が
人の正義心に訴えるアメリカという国の難しさ。
世界で一番戦争反対を叫ぶのが空しい国で、戦い続けるのは勇気というより
美学、詩人の魂なのだろうな。

かつてロックフェスでヒロシマナガサキのことに触れ、アイムソーリーと何度も
言ったパティ。バラク・オバマは直接謝罪するかどうかさえ曖昧でニュースの種なのに。
でもふつうのことを、ふつうに言っているだけなんだ、過激とかじゃなくて。
アジテーションよりもあまり上手でないギターで弾き語る声と
白髪のまじった長いほつれ髪と、A.ランボーの墓を抱擁しようとするパティと
いたずらな眼と子供みたいに遊ぶ姿に、ぐったりくるほどシビレる。

めんどくさがらずに観に行ってよかった(時間がなくてパスしようかと迷ってたから)
一緒に行ったシャンソン・シンガーのがくちゃんも深くうなづいていたなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする