心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

チャイコフスキー国際コンクール

2007-07-01 10:04:56 | Weblog
 梅雨の中休みなのでしょうか。きょうの日曜日は「晴れ」。青い空に明るい白い雲が浮ぶという、なんとも気持ちの良い朝を迎えました。いつものとおり愛犬ゴンタとお散歩でした。道端に咲く、さままざな紫陽花が心なしか元気がなさそうに見えました。そろそろ、梅雨明けも近いのでしょう。あと数週間もすれば、こんどは蝉の大合唱で賑わう季節になります。
 今朝は窓辺の木々の梢で小鳥たちの囀りが忙しく聞こえます。子育ての季節なのでしょうか。そんなことを考えながら、さぁて、きょうは何を書こうかとパソコンの画面を眺めていて思いついたのは、昨日の夕刊でした。そう、第13回チャイコフスキー国際コンクールのバイオリン部門で神尾真由子さんが優勝したと大々的に報じられていました。日本人としては1990年に優勝した諏訪内晶子さんに次いで二人目の快挙です。テレビのニュースでもコンクールの模様が映し出されていましたが、ご自分の力を存分に発揮され、かつ演奏を楽しんでおられる姿を嬉しく拝見しました。コンクール後の、モスクワの街角でのインタビューでご本人は、反響の大きさに驚き、でもご自分としては妙に気負うことなく、地道に練習を積み重ねて行きたいと。日頃の厳しい練習を微塵も感じさせない、大阪出身のふつうの若い女性の雰囲気を清清しく感じたものです。8月には大阪でもコンサートがあるそうなので、いちど聴いてみたいと思っています。
 そんなわけで今日は、諏訪内晶子さんのCDをBGMに、ブログの更新を行いました。演奏会にもなんどか足を運んだことがあります。バイオリンという小さな楽器の奏でる音が、大きなコンサートホールに響きわたり、聴く者の「こころ」に演奏する者の「こころ」を伝える。そのとき、バイオリンという小さな楽器は奏者の身体と一体化し、それは大きな存在として、聴衆の前に現れる。なんとも素晴らしい体験をすることができます。
 わたしも、ある時期まで楽器とともに過ごした経験があるだけに、いっそう、そんな思いを強くします。若き演奏家のごとく、自分の「こころ」「思い」を身体全身で表現すること、そこに人間同士の『共感』が生まれる。それがすべての出発的であろうと思っています。『音楽』は、わたしに、そんなことを気づかせてくれます。
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