心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

クラシックとジャズ

2011-09-18 10:18:44 | Weblog
 昨夜の雨はどこへやら、きょうは秋晴れの日曜日となりました。といっても遠くには分厚い雲が陣取っていますから、この天気いつまで持つことやら。そんな初秋の街を愛犬ゴンタとお散歩をしていると、夏を惜しむかのように芙蓉の花がひっそりと咲いていました。
 さて、先週は、週の半ばに広島に移動して、2日目の夜は流川で開かれた呑み会に顔を出したあと、最終の新幹線でいったん帰阪、午前1時のご帰還でした。翌朝、いつも通りに出勤してトップとの打合せをすませると、夕刻再び広島に向かう、そんな1週間でした。

 夜、広島駅に着いて、少し中途半端な時間だったので食事をする店に困りましたが、トーマス・マンの「魔の山」下巻を買いにジュンク堂書店に立ち寄った帰り、出雲蕎麦のお店が目にとまりました。11階にあるこのお店、奥出雲そば処「一福」さんです。遅めの時間だったので、お客もまばら。雨の夜景をながめながら、「天婦羅割子蕎麦」(1450円)を美味しくいただきました。地酒「簸上正宗」の熱燗もいただいて、ほろ酔い気分で夜な夜な雨の広島の街を宿舎に向かいました。

 そんな週末、所用を済ませると、駅前の中古レコード店「GROOVIN(グルーヴィン)レコードステーション店」さんに立ち寄りました。車で移動する際に発見し、何度か位置確認をしていたお店です。ざっと見て、9割はジャズとハード系でクラシックは1割程度ですが、LPを丁寧に扱っているお店のよう。新幹線出発時刻ぎりぎりまで品定めをしていました。で、きのう手にしたLPは、ジャズ2枚、ビル・エヴァンス・トリオの「EXPLORATIONS」とヘレン・メリルの出世作ともいえる「HELEN MERRILL」。

 エヴァンスもメリルも、広島の宿舎にはCDを持ち込んでいますが、グレン・グールドのピアノを聴いていると、ある瞬間に無性に聴きたくなることがあります。脳味噌を解きほぐしてくれます。エヴァンスのLPの説明書には「彼の音楽を絵画に例えるなら、磨き抜かれ、研ぎ澄まされた感性のエッチングである」「自己に厳しい人間であり、あいまいさを非常に嫌っている」「レコーディングでも、表現に完璧を期している」とあります。グレン・グールドの音楽に対する姿勢に何かしら近いものがあります。クラシックとジャズの関係って不思議ですね。でも、ひょっとしたら聴く側の問題なのかもしれませんが。

 余談ですが、つぎの土日は、父の25回忌のため田舎にとんぼ返りです。本来なら夏に行うところ、今年は法然上人800年祭の関係でこの時期になったよう。25年ということは、私が30代半ばに父は他界したことになります。母が20代半ばでしたから、考えてみたらずいぶん早く両親を亡くしました。
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