心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

新井満が歌う「ふるさとの山に向ひて」

2018-12-20 23:50:10 | Weblog

 今朝、娘から電話がありました。孫長男君に続いて旦那までもインフルエンザに罹ったのだと。ついては孫次男君を預かってもらえないかと。家族全員がインフルエンザに罹らないようにという母親の判断ですが、夫婦ともに仕事をしていることを考えるとやむを得ない措置ではあります。ということで、きょう孫君を幼稚園に迎えに行った家内は、そのまま孫君を連れて我が家に帰ってきました。孫次男君、一人でお泊りするのは今回が初めてです。今夜はお婆ちゃんと一緒に眠りました。
 そういえば、今朝、谷町筋のビジネス街を歩いていると、マスクを被った人がちらほら。急に寒くなったり温かくなったりと、気温の変化に身体が追いついていないからでしょうか。でも、それだけでもなさそうです。年も押し詰まったこの時期、連日の忘年会で抵抗力が弱っているのは確実です。私自身、昨日の忘年会でひと通りのお付き合いは終わりましたが、この歳になっても勢いに任せて結構いただきますから、身体がダメージを受けているのは間違いありません。
 そんなヤバい時期に、3カ月毎の定期診断がありました。若い女医さん、血液検査の結果を見て、にやり。「そろそろお歳を考えてくださいね」と優しく窘められました。数値の悪化はこの時期特有のことと受け止められたご様子でした(笑)。
 そしてきょうは、ことし最後の会議でした。ひと足早い「仕事納め」。10月から慌ただしい日々が続きましたが、ここでひと休みです。仕事ではないと言いながら、けっこう拘束される日々が続いたので、家内の目論見が外れた格好です。google siteを使ったホームぺージもなんとか間に合い、きょう正式に公開できました。やれやれ。
 そう言えば、出雲の姉にお歳暮のお礼を送ったところ、甥からお礼のメールが届きましたが、実は宅配便が届いた後、その品をどこにしまったのか忘れてしまったよう。皆で探したら2台ある冷蔵庫の奥にしまってあったのだそうです。電話では元気そうでも、やはり認知症は徐々に進んでいます。甥には親孝行と思ってサポートしてやってほしいとお願いをしておきました。
 あんなに元気だった姉が、と思うと、なんとなく古き良き時代のことが思い出されます。最近、自宅から駅へ向かう道すがら、あるいは電車を降りてオフィス街を歩いているとき、ぼんやりと街の風景を眺めながら、新井満の歌「ふるさとの山に向ひて」を聴きます。

 ふるさとの山に 山に向ひて♪
 言うことなし ふるさとの♪
 山は あ~ ありがたきかな♪

そんな曲を聴きながら都会の喧騒のなかを歩く私がいます。この曲は石川啄木の詩をもと新井さんが作曲して歌っていますが、その声が曲想にマッチしています。
 手元にある石川啄木全集、といっても昭和3年11月30日改造社から出版された初版本です。この歌は、全集第3巻「詩歌集」に掲載されている「一握の砂」の「煙」の二に登場する詩です。あの有名な「ふるさとの訛りなつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく」で始まる詩です。
 今週の授業「島崎藤村文芸の意義」を聴いて、なんだか急に文学青年になった私でありました。

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