心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

Newton4月号の特集は「老いの教科書」

2021-03-13 10:49:45 | Weblog

 仕事をしているわけでもないのに、年度末を迎えると何やかやとあるものです。お手伝いをしている講座も今週やっと修了式を終えることができました。50名ほどの元気なシニアの皆さんの刺激を受けながら過ごしたこの1年、私にとっても貴重な経験でした。
 さて、きょうは小雨舞う朝のお散歩から帰ってきて、今はラフマニノフのピアノ協奏曲を第1番から第4番まで聴きながら、一日遅れのブログ更新を始めたところです。

 そんな週末、きのうはフランス文学講座を受講してきました。テーマはアンドレ・ジッドの「背徳の人」です。まだ読んだことのない作品ですが、帰途、ジュンク堂書店でちくま文庫を買って帰りました(笑)。
 主人公ミシェルの生き方をどう考えるか。そもそも背徳とはなにか....。そんな視点から読み込んでいくことになりますが、フランス、アフリカ、シチリアと場面展開するなかで、シチリア島のシラクーザやタオルミーナが登場すると、3年前に旅したシチリアの風景が浮かんできて妙な親近感を覚えてしまいました。
 本屋さんを覗いたついでに手にした雑誌があります。月刊誌Newton4月号です。「老いの教科書」というタイトルに惹かれて連れて帰ってしまいました。昨夏70歳を迎えて市役所から特定検診、がん検診、歯科検診とお知らせがあります。病院で定期的に検診を受けているのでわざわざ受ける必要もないと思いつつ受診したのですが、やはり自分の「年齢」というものと真正面から向き合ってみると、なんだかなあ~(笑)。そういえば最近、度忘れすることもままあり、緊張感を持続できなくなったことに気づかされます。
 特集記事は4つに区分されています。人はなぜ老いるのか、「老けない人」は何がちがうのか、「老い」と向き合う心、未来の「老い」はどうなる。...この土日、ぼんやりと眺めてみようと思っています。
 それはそうと、東日本大震災が起きて10年が経ちます。地震が起きたちょうどその時、私はトップの部屋で打合せをしていました。大阪でもずいぶん長い間揺れていましたので、テレビのスイッチを入れると、まさに海からどす黒い濁流が街を呑み込み田畑を覆いつくす映像が流れていました。目を覆いつくすほどの衝撃でした。あまりの惨状だったからでしょうか、その後、その映像を見ることはありません。それほどに惨い自然の仕業でした。
 あれから10年。先日は朝のお散歩の途中、近くのお不動さんの奥の院にお参りをしました。ちょっとした洞窟の、様々な菩薩さまの前を通って奥に行くと大日如来さまがいらっしゃる。静かに手を合わせます。
 以前、「歩き遍路」の際にお参りしたお寺で、真っ暗な空間、何も聞こえない空間を、綱だけを頼りに進んでいったことがあります。暗闇というものではなく、光も影も色も音もない世界。心の動揺........。最後は自らがしっかりするしかない、そんなことを考えながら長いトンネルを抜け出たことがありました。日々経験、日々お勉強です。
 その「歩き遍路」ですが、いよいよ結願が近づいてきました。今月末に2泊3日の日程で出かけます。第86番札所の支度寺→第87番札所・長尾寺→第88番札所・大窪寺、これで結願です。そのあと徳島の第1番札所・霊山寺にお礼参りをして帰阪する。一つの節目になりそうです。

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