心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

無理せず出来ることに集中して「老い」に向き合う

2021-03-19 15:40:55 | Weblog

 同僚が入院したためピンチヒッターでWordとExcelを睨めっこしながら進めてきた事務作業が今日ひと段落しました。Excel関数をうまく使うことで多様なことができることを知ったという意味ではお勉強になりましたが、慣れない事務の煩雑さから解放されて、ほっとひと息です。

 今週は水彩画教室の作品展が大阪駅前第2ビルのギャラリーでありました。出来栄えはともかく2点出品しました。先生からは作品ひとつひとつについて今後の課題を丁寧にご指導いただきました。
 昨日、その跡片付けのために梅田に出かけたついでに、阪神百貨店催事場で開催中の「古書ノ市」を覗いてきました。昨年はコロナのために多くの古本市が中止になりましたが、緊急事態宣言も解除され今春から元通りになるのでしょうか。GWに開催される「四天王寺 春の大古本祭り」のチラシをいただきました(笑)。
 この日のお持ち帰りは、杉田敦著「リヒター、グールド、ベルンハルト」、角川書店「日本人のこころ~神と仏のあいだ」、東京美術「クリムト 生涯と作品」の三点でした。
 話しは変わりますが、今週の日曜日、春を求めて京都府立植物園に行ってきました。梅から桜の花に移り変わる早春の過渡期。園内には河津桜など一部の桜花が咲き始めていました。70歳以上は入園無料と粋な計らいを見せる植物園です。あと半月で古希を迎える家内のみ入園料(200円)が要りました。
 広い園内を散策しながら、ちょうどこの日が最終日となる「早春の草花展」を見つけ、しばし咲き誇る草花を愛でることに。お花の売店でフクシアの花2鉢を買って帰りました。
 ずいぶん歩き回ったあと、北山門に向かっていると「つばき園」がありました。光源氏や有楽など250種、600本が植栽されています。こんなに多くの種類があるとは驚きでした。梅や桜のような華やかさはありませんが、ひっそりと優雅に花開く椿の美しさを堪能しました。
 この日はひと足早く菩提寺の総本山・知恩院にお参りもしました。広い御影堂でしばし亡き両親、兄姉を偲びます。帰途、円山公園を歩いていると、かの有名な枝垂桜が今にも花開きそうに春の陽を浴びていました。数日後、「京都で定年後生活」さんのブログを拝見すると、しっかり開花していました。この枝垂桜は、一度は樹勢が衰え心配された時期もありましたが、なんとか踏ん張ってかつての雄姿を取り戻しつつあります。樹木の生命力には驚かされます。久しぶりに京都・河原町で夕食、おいしいビールをいただきほろ酔い気分で帰りました(笑)。
 生命力といえば、前回紹介したNewton4月号の特集記事「老いの教科書」のパート3「老いに向き合う心」の項に、エリック・エリクソンのライフサイクルのことが触れてありました。乳児から成長度合いに応じた人の心のありようを分析した生涯発達心理学の知見です。
 以前、ダニエル・レビンソンの「ライフサイクルの心理学」を読んだことがあります。老年期の入り口で終わっていましたが、エリクソンは「高齢期」とは別に85~95歳以上を「超高齢期」と区分して考えています。自分の人生を満足して受け入れる高齢期(統合)に失敗すると、人生の時間があまり残されていないことに絶望しやすい。一方、その上位の超高齢期(老年的超越)は、迫りくる死の絶望を家族との信頼関係などを通じて乗り越え「超越」に至るとの見方です。なるほど。納得です。
 都道府県別平均寿命は大阪男性80.23歳、女性86.73歳だとか。えぇ。どうして女性が7歳近く長生きできるんでしょうね(笑)。こうも記されています。「できないことは無理してやらず、できることに集中して老いに立ち向かう」と。遊び心をもって超高齢期に備える。即実践です(笑)。

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