今朝お散歩にでかけると家々のお庭も紅葉で華やかです。秋晴れに映えて気持ちの良い汗をかきました。
さて、2021年も年の瀬を迎えました。七十二候を紐解けば、「朔風払葉(さくふうはをはらう=北風が木の葉を吹き払う)」から「橘始黄(たちばなはじめてきなり=橘の実が黄色く色づく)」。そして「大雪」を迎えます。ややもすると日々の忙しなさにかまけて季節感を失いがちの私たちにとって、昔人の「七十二候」は季節の移り変わりを気づかせます。都会にいてもちょっとした季節の変化を感じたい。これが「心の風景」の底辺にあります。
我が家の庭では、ピラカンサの実が真っ赤に色づいています。すると、小鳥たちがやってきます。今年は餌が豊富なのでしょうか。例年に比べて実の減り方が遅く、枝先にはたくさんの実が付いています。でも、それも時間の問題かも。庭師の方には赤い実を残すように言っておきます。
先週の日曜日、秋晴れに誘われて京の街を散策しました。今年最後の知恩院参りが目的でしたが、その道すがら、紅葉で賑わう有名なお寺は避けて、臨済宗大本山の建仁寺に寄り道しました。門を入ったところで、建仁寺塔頭・正伝永源院の「秋の庭園特別公開・寺宝展」のポスターに目が留まりました。さっそく覗いてみることに。
案内パンフレットによれば、正伝永源院は1281年創建のお寺で、その後荒廃していたところ、織田信長の弟である織田有楽斎長益が1618年に再興したとあります。観光客で賑わう花見小路から少し入った位置にありながら入園者はまばら。なんとも落ち着いた雰囲気が漂っていました。
庭園内には有楽斎が建てた国宝の茶室「如庵」が復元されているほか、方丈には2013年の春に奉納されたという元首相・細川護煕(もりひろ)氏筆の襖絵が公開されていました。細川家の始祖細川頼有および以後八代の菩提寺でもあったご縁のようです。
それにしても観光客のなんと多いことか。コロナ禍にあって四条通が閑散としていた時期に比べると雲泥の差です。人混みをかき分けながら八坂神社、円山公園を経て知恩院に向かいました。いつものとおり御影堂にあがってお参りしたあと、しばし堂内に響くお経に耳を傾けました。ほっとひと息です。(下の写真は納骨堂前で手にした紅葉です)
祇園四条界隈にある南座の正面には、吉例顔見世興行に出演する歌舞伎役者の名前を書いた「まねき看板」が掲げられていました。これもこの時期の京の風物詩です。
この日は久しぶりにビアレストラン「ミュンヘン」で美味しいビールをいただきました。学生の頃、アルバイトをしていたお店でもあり、半世紀にわたるお付き合いです。創業70年、さすがに常連客はシニアの方々が多く、かつての学友や仲間たち、あるいはご家族が集います。次男君が結婚したときの二次会もこのお店でした。
今年もあと1カ月。年末には東京の長男君と横浜の次男君一家が帰ってくると言っています。長女一家が合流すれば総勢14人が勢揃いです。孫の中には中学生が2人いますから、こうして全員が集う機会はこれから少なくなることでしょう。オミクロン株で第6波が来ないことを願っています。