本日も、大残業モードだったので、途中で会社を抜けて、久々に国立の長距離教室に参加しました。本当に久々だったので、今日は落合信彦風に練習日誌を書いてみようと思います(意味不明)。
鉄格子の扉をくぐり、薄暗い路地裏のような通路を抜け、重い鉄の扉を開けると、それはそこにあった。そう、ここは俺たち都会に生きる狼の修行の場だ。
メンバーだけに許されるカードを差出すと、奥に進むことを許される。そこで、羊の皮を脱いだ狼は、戦闘服に身を包む。
雪こそまだ落ちてこないが、寒風吹きすさぶトラックに、身を震わせて立つ。今日はどのような過酷な修行が待っているものか。
顔見知りの男に挨拶をされる。俺たちは通常名前を呼ばない。職業柄コードネームで互いを呼び合う。
そう、たしかあいつは「モンゴルの風」、ロートルだが、中央アジア方面の作戦では、随分と名をあげた、百戦錬磨の男と聞いている。
修行が始まった。何でも、今日は「ビルドアップ」とかいうものをやるらしい。3,40人が集団となって走り始める。
10人くらいが、みるみる俺たちの集団から遠ざかっていく。CIAかモサドか、いずれにしても名のある組織の奴らに違いない。
俺たちは第二集団をいく。「モンゴルの風」がペースメーカーになる。20分程もたったろうか。ちくしょう、段々スピードが上がってきやがった。息が切れる。
「離れないで、ついていって!」傍らのコーチから声が飛ぶ。そのとおりだ。戦場では、仲間と離れる事は、死を意味する。今日も厳しくなってきやがった。
俺の横を走っていた女が、徐々に遅れ始める。これが「愛と青春の旅立ち」だったら、リチャード・ギアが助けに引き返してくる所だが、残念ながら俺はそんなに甘い男ではない。そう、ここは弱肉強食の世界。自分の身も守る以外のことは考えないというのが、いつの間にか習性になってしまた。
修行を終え、風呂で冷えた心と体を温め、再び羊の衣を被った俺は、鉄の扉を押して夜の帳の下りた通りに出る。長い地下鉄のエスカレーターを降りながら、ふと、自分はなぜこんな事をやっているのか、と自問してみた。どう考えても理由などない。あえて言うならやりたいからやっているんだ。
「そうだ、やりたいからだ!」地下鉄へ続くエスカレーターで、俺の前のふやけた顔をした男が、驚いた様子で、こちらを振り返った。いけねぇ、つい声に出しちまったようだ。唇の隅でちょっとだけ男に笑いかけた。そして俺は、羊たちの群れがざわめく電車の中に、その身をすべりこませた。
鉄格子の扉をくぐり、薄暗い路地裏のような通路を抜け、重い鉄の扉を開けると、それはそこにあった。そう、ここは俺たち都会に生きる狼の修行の場だ。
メンバーだけに許されるカードを差出すと、奥に進むことを許される。そこで、羊の皮を脱いだ狼は、戦闘服に身を包む。
雪こそまだ落ちてこないが、寒風吹きすさぶトラックに、身を震わせて立つ。今日はどのような過酷な修行が待っているものか。
顔見知りの男に挨拶をされる。俺たちは通常名前を呼ばない。職業柄コードネームで互いを呼び合う。
そう、たしかあいつは「モンゴルの風」、ロートルだが、中央アジア方面の作戦では、随分と名をあげた、百戦錬磨の男と聞いている。
修行が始まった。何でも、今日は「ビルドアップ」とかいうものをやるらしい。3,40人が集団となって走り始める。
10人くらいが、みるみる俺たちの集団から遠ざかっていく。CIAかモサドか、いずれにしても名のある組織の奴らに違いない。
俺たちは第二集団をいく。「モンゴルの風」がペースメーカーになる。20分程もたったろうか。ちくしょう、段々スピードが上がってきやがった。息が切れる。
「離れないで、ついていって!」傍らのコーチから声が飛ぶ。そのとおりだ。戦場では、仲間と離れる事は、死を意味する。今日も厳しくなってきやがった。
俺の横を走っていた女が、徐々に遅れ始める。これが「愛と青春の旅立ち」だったら、リチャード・ギアが助けに引き返してくる所だが、残念ながら俺はそんなに甘い男ではない。そう、ここは弱肉強食の世界。自分の身も守る以外のことは考えないというのが、いつの間にか習性になってしまた。
修行を終え、風呂で冷えた心と体を温め、再び羊の衣を被った俺は、鉄の扉を押して夜の帳の下りた通りに出る。長い地下鉄のエスカレーターを降りながら、ふと、自分はなぜこんな事をやっているのか、と自問してみた。どう考えても理由などない。あえて言うならやりたいからやっているんだ。
「そうだ、やりたいからだ!」地下鉄へ続くエスカレーターで、俺の前のふやけた顔をした男が、驚いた様子で、こちらを振り返った。いけねぇ、つい声に出しちまったようだ。唇の隅でちょっとだけ男に笑いかけた。そして俺は、羊たちの群れがざわめく電車の中に、その身をすべりこませた。
落合信彦という作家は、読んだことはないのですが、こういう文体なのですね。苦しい練習もこんな文体の世界を想像しながら走ると楽しいだろうと思いました。いつかやってみようかな。
こんなこと考えながら走ると、ちょっとは気がまぎれるのかな。走り方も戦闘モードになるのかもしれませんね。
次は、歴史小説風とか、官能小説風とかにしてみようかな。