Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

最後のキャンプ旅行ークエンカ(Cuenca)

2016-07-02 21:55:16 | キャンピングヨーロッパ2016-2017

 

 クエンカはマドリッドから東に100kmくらいの平野(盆地)の中に位置するユネスコの町。新市街はいずこのスペインの町とも変わらず、平野に広がっているが旧市街だけが城砦に囲まれた急峻な崖に作られている。

私がこの町に興味を持ったのは英国人女流作家 ポーラ・ゴスリン の赤の女というミステリー本でストーリーは面白かったしか覚えていないが、主人公がこのクエンカの近代美術館へ行き、犯人に追われて旧市街を逃げ回るもので、一度行ってみたいと読後感想ノートに書いておいた。

この春、NHKの Somewhere Street でクエンカをくまなく見せてくれ、今年のスペインはここが一番の目的地だった。

 

 

 キャンプサイトが見つからないため、前夜は70kmほど離れたKiko Park Campingに泊まり、朝霧の深い道路をクエンカへ向かった。

インターネットでキャンパーの駐車場を調べておいたのが幸いして、旧市街のふもとのキャンパーパークに停車することができ安心して出かけることができた。キャンパーパークに英語の話せる観光案内所があり、地図をくれて、見どころを説明してくれた。

 

 そそり立つ崖の横の急な坂道を上ると頭上に反対のがけからかかっている橋が見えそそり立つ岩の上に建てられた家々や教会は壮観。

 

 橋の反対側に立つ大きな聖パブロ(セント・ポール)は一部が博物館になっていた。

 

 狭い岩の間や建物のトンネルを乗用車や小さな荷物運搬車がぎりぎりに通り抜ける。この長い橋だけが、車禁で観光客が必ず一度は通る橋だ。

 

岩に接続した家屋、下の小さなトンネルは乗用車が通り抜ける。

 

 

 

 入場無料の美術館へ入ってみたが、私の趣味には合わない。上の絵はアントニオ ソウラ(1930-1998)のカクテルパーティ(1960年作)でモダンアートはやっぱりだめ。赤の女の主人公が入ったから私も入ってみただけで、ミーハーな私に恥じ入る。

 

 モダンアートよりこの屋敷の表門の素敵なこと、その近くの大聖堂も内部で美術展覧会をやっていて入場料が8ユーロだったからいりませんと出てきた。

 

 

 大聖堂前のスクエアではカフェーが石畳にテーブル・イスを出してスペイン人が大声でおしゃべりしていた。

クエンカはフランコ独裁政治に対し反政府軍のレジスタントが、この地にトンネルを作って隠れ住んで戦ったことでも有名で、観光案内所で聞くのを忘れて残念。このスペイン内乱はヘミングウエーの誰が為に鐘はなるで知ることができる。

  

 

狭い家屋の間の通りをゆっくり登って町の高台までたどり着いた。聖パブロ教会の巨大な建物が眼下に見える。

 

  

 家屋は狭い土地にぴったりくっついて立っており反対側も奇岩の並ぶ深い谷底になっている。

 

 

昼食はジャガイモの入ったスパニッシュオムレツとサラダにスペインの有名な生ハム、これがやや塩っ辛いがおいしかった。

 

 

 

4時間ほど旧市街で過ごしてキャンパーパークにに戻り、100km先のアランフエズ(Aranjuez)のキャンプサイトへ急いだ。

コメント
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