9月末依頼、スカイプでしか顔を合わせない孫のジュードはもう1歳7か月、夏の間中面倒を見て慣れ親しんだのにすっかり私たちを忘れてしまって、一緒に遊んでもくれない。独立心旺盛なうえ私たちの言うことの反対ばかりしたがる。
彼の両親が二人とも強情なのでそのどちらの血を引いても強情な子になるだろうが、まるで二人を2倍したような強情ぶり。9月までは自分から抱っこしてと手を出してきたのに、もう抱かせてくれない。
年とってできた子はかわいいというが、パトリックの可愛がりようは本当に目に入れてもいたくないという言葉がぴったり。本人も風邪気味で具合が悪いというのに自転車の後ろに子供用の車を付けたのを借りてあちこち連れて回る。ジュードも父親にべったり、祖母の私がやきもちを焼いても仕方がないが、孫がかわいいというのが初めて実感できた。
ここタヴィラにやってきたクリスマス前は初めの3日間ジュードは毎晩熱を出して泣き、眠らずソニアもパトリックも睡眠不足でへとへとだった。それで3日目からはおばあちゃんの出番。何しろ日中抱かせてもらえないから夜中に泣いてまだはっきり目覚めていないうちにダブルベッドへ連れて行って一緒に朝まで眠るようになった。ジュードは朝目覚めて大きな目を開けて私の顔をじろじろ見て、初めて自分の両親でないことがわかると、泣きはしないが、なるべく私から離れて足を向けて寝るような無慈悲な孫・・・
クリスマスの朝目覚めて、スリーピングバックのジッパーを開けたらジュードはこんなサンタクロースのパジャマで寝ていた。娘は私が驚くだろうと楽しみにしていたらしい。
子育てをしたのがもう40年も昔のこと、わが子が1歳半のころにはどれほど知的成長があったか覚えていないが、こんな機械やコンピューターに興味を示す孫を見ていると先がどうなることやら。
彼らがタヴィラに来た13日間は毎日晴天が続いて、日中は暖かくコートなしでも歩ける素晴らしい気候だった。ゆっくり休養したパトリックも、来た時咳がひどかったジュードもほとんど回復して真冬の暖かい太陽を楽しみ、元気に帰って行った。