4月1日、明日はこのタヴィラを去るという前日もう一度北の山の花を見に行こうとキャンパーを走らせた。
スペインからファーロへ向かう高速道路の北と南では地形が全く違い、野生の草花も種類が全く違う。高速道路のトンネルをくぐるとあたりは乾燥した岩山になり岩の割れ目や僅かな土に強靭な根を張るシスタスやラヴェンダー、これらは海岸線や農耕平野では見られない。
どこへ行く道なのかわからないが、この急坂の道の両側を覆うシスタスの白い花は見事というより形容しがたい。その白い花の間に黄色のゴースの花の塊や、紫色のラヴェンダーがアクセントになる。
野生のグラジオラスもちらほらみられるが、ラヴェンダーほど強力なインパクトはない。この地で野生の水仙やグラジオラス それにキンセンカ、ギリシャの野生のシクラメンや、クロッカスなどを見ると、現在の園芸種が地中海沿岸の野生植物から改良されたものかがよくわかる。
晴天のこの日、どこを見ても絵になりそうな素敵な景色を堪能し、帰国して遺書には私の死後は灰をこの山の花の間に撒いてほしいと書こうと思う。それも3月か4月でなければならない。
シスタスの新芽が生えだしている道端に今まで見たことのないかわいい花が咲いていた。いったいどれほどたくさんの珍しい花を見逃しているだろう。
見渡す限り一面のシスタスの花。
上2枚の写真はキャンプサイトの近くの野原一面に咲いている春菊かマーガレット様の花の間に星のように散らばるきれいな青の花が私のお気に入り。