昨年の夏2週間毎の日曜日に開かれるカーブーツセールでCD13枚組のオーディオブックを買った。本のタイトルはA Half forgotten Song(半分忘れていた歌)という。作者はKatherine Webb 〈キャセリンウエブ)という女性。
ポルトガルのキャンプの夜にゆっくり聞こうと調べもしないで持ってきた。そしてタヴィラのキャンプサイトに落ち着いて聞き始めた。
ところが3枚目がない。!!!
だからこのCDパックは安かったのだと気づいたがもう遅い。
3枚目を聞かずに4枚目に行ったらきっとストーリーが判らなくなるだろう。そんなことはしたくないからロンドンの友達に図書館でCDセットを借りて3枚目だけをコピーして送ってほしいと頼んだが、残念なことにこのCDはどこの図書館にもおいてないとの返事だった。
さて困った。同じCDセットを買うのも無駄だし、アマゾンで調べたら原本が1ペンスに郵送代2.7ポンドというのがあった。ポルトガルに送ってもらえば郵送料が倍以上になるだろう。そこで娘の家に送ってもらい、クリスマスに来るときに持ってきてもらえばよいと考えた。
11月末に本をオーダーし2週間ほど忘れていて、娘に本が着いたかを確認したところ来ていないという。アマゾンに未着の連絡をしたところ送り主の本屋と2-3回メールのやりとりをした後、返金をすると連絡があり2.71ポンドの金が戻ってきた。
その1日後に娘から本は届いていて彼女の思い違いだったと連絡があり、また返金に対する返金で数回本屋とのメールのやり取り。
とうとう本屋のほうがあきらめたらしく、そのお金はチャリティーに寄付してくれと返事があった。
クリスマスホリディにタヴィラへやってきた娘は忘れないで持ってきてくれたから、彼らが帰国した後、新年からCDを聞きながら本を読み始めた。
ストーリーは英国デボンの片田舎のジプシーの娘が主人公。有名な肖像画家に見初められモデルになるが、15歳の田舎娘は中年の画家に恋をし、画家の愛人と彼の二人の娘の嫉妬をかう。このあたり映画にもなった真珠の耳飾りの娘のストーリーにもちょっと似ている。それからのストーリーは本を読む人のために伏せたほうがよいだろう。
CDを聞きながら本を読んでいると、3枚目がどこから始まるかがわかって、CD3枚目にあたる部分だけは本を読むだけだった。英語の本はCDを聞いていると素晴らしく早いが一人で読んでいると2日もかかってしまう。4枚目がどこから始まったかも判り本にマークしながら読み,聞き進む。
この本を読んでいるジャクリーン・キングという女性にいたく感銘。会話の部分は声の使い分けがうまく10歳の娘から中年男の声に愛人のモロッコ女のアクセントまで感心した。これぞプロの朗読者だと思う。こんなストーリーブックならもっとたくさん聞いてみたいと思ったのが読後の感想だった。