8月最後の『爆笑オンエアバトル』(8月31日24:10~)は挑戦者10組のうち、3位のkb数で合格した組が7月の事件でコンビ活動自粛中のためオンエア辞退、6位が繰り上げオンエア。
そのため冒頭の計量も背景(計量待ち組の映り込み)にボカシ入ったスチールでの紹介、繰り上げオンエアのノンスモーキンの勝者コメントは後日追加撮りで挿入、エンディングでのオンエア組揃っての「あなたたちです!」も、神田愛花アナの暗幕バックソロ撮り直しに差し替えと、なんだか非常事態まるバレのジタバタした構成になりました。
個人的には、神田アナによる、2代目司会森下和哉アナばりの振りつき「あなたたちです!」が見られてちょっと楽しかった。03年入局の神田さん、森下アナがコレ毎週やってた00年~02年頃は学習院大学理学部の現役女子大生だったんでしょうね。“準ミス学習院”に選ばれたのもこの頃かな。NHK女子アナは就職活動の視野にあったにしても、コレを自分がやることになるとは思わなかったでしょう。
それにしても、キングオブコメディがねぇ。“見るからに危ないヤツ”担当のボケのほうではなく、“それに振り回される”担当のほうが事件を起こしたというのがちょっとびっくりなような、ありがちなような。
掬い取られた6位377kbノンスモーキンの指漫才がかなりよかったのが救いでした。最近は漫才でも、しゃべくり主体よりコント仕立てで動きの大きいコンビが多い中、カメラが寄らざるを得ない“指”に視線を集中させるネタは新鮮。ボケの菊池、ノッポと言えどもさほどずば抜けた長身な感じはしないんだけど、手が大きい、指が長い、これがこのネタに関しては圧倒的な勝因ですね。“小林”“田中”“万引き犯”とか、言われればなんかそう見えるもんね。
「逃げてませんけど」「バカだからよかったのー!」はドサクサでピークにならなかったけど笑ったな。
指に向かって必死にツッコむ中尾のグッチャグッチャ顔芸もいい対比になったし、「ほかに何でもできるなら、この漫才のオチお願いします」というオチもナイス脱力具合でした。それにしてもボケ菊池は前回オンエアでさだまさしさん似とわかったけど、V6井ノ原快彦さんにも、他にも誰かに似てるな。
4位(実質5位)エンジョイワ→クス385kbは妥当でしょう。むしろ甘いくらい。前回オンエア時に比べて「オーケイ」が節目のスパイスとして生きてなかったし、田中邦衛ももうお腹いっぱい。
3位THE GEESEは389kb、毎回「もっと玉入ってもいいのに」と思うのですが、随所でちょっと“考えないとわからない”→“一斉爆笑につながらない”が過ぎるのかな。「“16”を戴きます」「イヤそういうお茶(十六茶)じゃないから」はなかなか良かったと思う。
「オーバー500とは言いません、421でお願いします」「誰にお願いしてるんだ」のサービスもあったので、ドンズバ421kbだったら二度美味しかったのにね。
この芸風での水準自己設定として“421”は鋭い。彼らが作り切って、演り切ってもオーバー500にならないことが、国営放送の深夜番組『オンバト』の番組としての存在意義であり、THE GEESE自身の個性でもあるから。
今回のオンエアの中では、2位449kbピース、1位477kbHi‐Hi、辞退の3位に影響受けなかった上位2組が明らかに群を抜いて安定していました。
「いまの展開ならちょっとやってみようかってなると思うんだけど」「奇抜な発想だねそれ」「普通なんですコレ」(Hi‐Hi)、
「ちょっとやってみましょうか」「え、何をちょっとやってみんの」「ちょっとやってみようっつって、そっからコントに入る流れがあるだろ」「その流れは知ってるけど、いまがそのときなの」「そのときだよ」/「ほんまは話変わっても、変わったてわからんようにうまいことつなげたほうがいいんでしょうけど、現時点でそういう技術ないんで、まったく関係ない話しますけど」「言わなくていいんだよ、すーっと入ればいいんだよそこは」(ピース)と、“漫才であること”そのものをネタ化したくだりも両者とも手慣れて、ちゃんとツボに来ている。
この2組だけ神田アナとのネタ後トークが良質と判断されて、字体お飾りつき字幕でオンエアされてもいる。
ただ、ピース3/6、Hi‐Hiに至っては2/14と、下位3組が低kbでもオンエア率100%を保持しているのに比べ、どうにもアベレージが悪い。
たぶん彼ら自身“勝ちパターン”を模索中なのでしょう。早く掴んでほしいですね。
あ、そうだ、ノンスモーキン菊池はHi‐Hiの、同じくボケの上田に似ているんだ。タテに伸ばした感じ。わはは、一緒にチャンピオン大会出てほしいなあ。SPでシャッフルコンビ組んだら、並んで出てきただけで爆笑だわ。アベレージ的にもっとがんばれHi‐Hi。