イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

高砂、高砂

2007-09-29 22:05:57 | スポーツ

昨日(28日)の『ザ・イロモネア6』は小島よしお公開処刑みたいだった(惨)。この人、おっぱっぴーとかネット上で小耳にはさんではいたんですが、“臨戦体勢”で芸をやってるところを見たのは昨日が初めてです。

想像はしていたけど、こんだけひどいとは思わなかった。汚い、キモい、使えない。何がうけて、何が面白がられて、ネットで名前仄聞する程度にでも売れたんだろう。「見てるほうが恥ずかしくなる」ってのはこういうことを言うんだろうなあ。安倍晋三さんじゃないけど、九分九厘線香花火だと予想つくものを、予想しながら表舞台に引っ張り上げていっとき太鼓叩いてスポットで照らし出す、マスコミというか、大衆って残酷だと思う。

「…でもそんなの関係ねえ」だけでも、無理矢理集めてはなわみたいにCD化しとけば、印税いくらかでも入ったのにね。

100万円は柳原可奈子チュートリアル

ヤナカナちゃんの“旬”ぶりは圧倒的だったな。21歳だそうです。きゃー。太めが売りのタレントさんで、この可愛さとキレイさは奇跡的。ステージ袖待ちの芸人さんたちの中にも、結構目がハートになってる人いましたよね。

お肌プリップリで桜色で、100万円獲得してキャッキャ飛び跳ねてる姿が、全然「ドスンドスン」という感じにならなくて、紅白のお餅の紅のほうが弾んでるみたいなんだ。若いってことは百難隠すなあ。しかも、芸のセンスと声の出し方が抜群。「ショートコント、ショップの店員」言っただけで5人中2人笑ったよ。一発ギャグの「やーいやーいオマエのバアちゃんマゾヒスト」でコロッと声変えたのもびっくりだし、ラストチャレンジ、サイレントやりますか?」とウッチャンに振られて「ハイ、あー、でも、ここでやめても(イオンの出る)洗濯機買えるよね」と迷った数秒間すら、いいクッションになった。

ヴィジュアルどうこう以上に、いまトーク番組であれクイズ、バラエティ番組であれお笑い芸人の出る番組見てていちばん気持ちが萎える要素である“イタさ”“貧乏臭さ”が見事にひとっかけらもない。カラッと乾いてる。

ああ、天才出現を見たと思いたいなあ。ダイエットしてスリムになったり、逆にブルドッグっぽく垂れ下がったりしないでほしいし、プリッカラッとしたいまの質感を保ったままでいろいろ出てほしい。

チュートリアルは、芸そのものより、ジャンル選びのBGMで会場をライブ風にしたり(次課長河本がエアベース)、福田「(自分のビートたけしモノマネをウッチャンに新境地と茶かされ)ただのちょけたオッサンでしたけどね」、徳井「(自分のサイレント異常者ネタに)あんまおもんなかったですけどね」などのつなぎ部分で醸し出す勢いで100万円。徳井のモノボケ人体模型の肺で「ごめんなさい~」と「ショートコント、どうすればよかったんだろう」はもっと笑い取ってもいいと思ったがな。

この2人、1分間の持ち時間で、滑り出し掴めなかったなと判断したときの、息の合った見切りの早さがいい。同じくらいのキャリアのコンビ群から、頭ひとつ抜け出たのはそこでしょう。

あとは、ペナルティ・ヒデのモノボケ「隣ならもう引っ越しましたよ」「これを暖めたら、これになったって?ウソつけ~」と、次長課長の一発ギャグで河本が井上にポケットを指して“ネタメモ見ていいよ”のサインを送ってたぐらいかな、爆笑は。

友近は信じられないくらい全ジャンル手堅いんだけど、こういうネタ番組は観ていて「巧いなー」「器用だなー」モードに入ってしまうと、見事に笑えない。

フットボールアワーは岩尾のモノボケ「今日もう体育休んだほうがええで」だけは笑えたけど、最後の2ステージ、後藤も何かやれよ。昨年のM1でも思ったけど、後藤何を根拠に、いつから、あんなに偉そうなんだ。

勝山梶も全体に思いのほかバランス良かったと思いますが、とにかく、コンビだということを全然知らなかったので、ずっと梶のほうに視線釘付けで別の意味で笑うどころじゃなかった。

中川家FUJIWARAは、この番組だと舞台芸人臭というか、ちょっと酸っぱくなりかかっている。

録画失敗で、出だし20数分見られなかったんですが、袖の顔ぶれ見ると長州小力バナナマンだった様子。小力はともかく、バナナマンは見たかったな。設楽何やったんだろう。100万円取れなかったわけだし、必見!てほどは面白くなかったんですよね?誰かそうだと言って(渇)。

昨日、前半で安心し過ぎて流した『金色の翼』最終話後半は、修子(国分佐智子さん)が罪を自白したことで“心の自由”と“愛”という名の両翼を手に入れる…という結末。これなら、61話でセツ(剣幸さん)が自首した段階でもう絵解きが済んでいました。

64話終盤で一転、玻留(倉貫匡弘さん)の拳銃自殺を止めようとしたトビウオダイブが、駆けつけた槙(高杉瑞穂さん)の「玻留を生かして、おまえも生きるんだ、俺がついてる」の悪魔祓い効果あっての結果だとしたら、修子に“翼”を与えたのは槙の愛の力だったと言えなくもないのですが、昨日も振り返ったように槙の修子への愛って、「おまえからすべてを奪ってやる」「地獄に叩き落とすのは俺だ」などと一時はめっぽう威勢がよかったのに、結局、終始一貫、善良なる光のこっち岸にがっちり立脚したうえで闇の対岸に向かって秋波送る類いのものだったから、ラブストーリーとしては後半あらかた失速してしまいました。

それより、せっかく、それぞれの事情を抱える曲者客が集うグランド・ホテル形式で語り始めたのだから、それぞれのつかんだ翼、旅立ちを理生らの説明台詞でさらっと触れるだけでなく、ワンシーンずつでもいいからきちんと描写してほしかった。

月河がいちばん序盤から憎からず思っていた奥寺(黒田アーサーさん)に関してだけは、欲が災いしての社長失脚→愛娘玖未(上野なつひさん)の出産を認め家族への愛という原点に戻る…という、かなり時間をかけた描写がありましたが、結局あれほど事業興しては潰す繰り返しだったのに理生への父としての愛をよすがに定職におさまれたのか誠司(五代高之さん)、収監中の好敵手にして親友・セツとの再会を夢みている間に自分が詐欺立件されやしないのか静江(沖直未さん)、最後の画面登場が厨房でエアギターか石野料理長(田中聡元さん)など、不憫というかもったいない。

こういう扱いをされると、キャラとして脚本家監督にも、スタッフにも愛されてなかったんかな、と、ずっと観てきた視聴者のほうがへこみます。

昼ドラにしては異色の、“ネタ的に指さして笑えるべく用意されたツッコミどころ”の少ないドラマではありましたが、ラストで来ました。

あれだけ取りたい、取れないとやきもきしていたパイロット免許を1ヶ月後”の字幕ひとつで槙がいつの間にか取得、実況検分のため島に再び連行された修子が、絹子刑事(高嶺ふぶきさん)の「帰りは東京まで、彼が送るわ」の粋な計らいでひととき手錠を外され空のドライブを許される場面。

絹子は槙が修子と深い仲だったことを知っているし、警察官として、このまんま飛んで逃亡されるかもしれないリスキーな許可を与えるはずもない。そもそも、槙のかねての、不幸な事情で断たれたゆえにより強いパイロット志望自体、奥寺の会社の株買い占めるの何だので久しくストーリー上放置プレイだし。

何よりあなた、“1ヶ月後”って。これ、笑うところだよね。

ただ、ひとつはっきりしたのは、肩章のついたあのシャツを着れば、誰でも説明なくても飛行機操縦免許保持者に見えるということ。某・話題の相撲部屋親方がいたくお気に入りだというのも、こんなところで納得がいきました。

結局、このドラマ、いちばん噛みごたえがあったのは岩本正樹さんのサントラ盤、ほとんどそれだけだったなあ。

脚本金谷祐子さんの東海テレビ昼ドラ三部作として、05年の『危険な関係』再評価のためにも、今作は昨年の『美しい罠』に続く完全版DVD化の運びになってほしかったのですが、知略サスペンスとしても、事件解明ものとしても、ワンシーズンワンステージの群像劇としても、恋愛メロドラマとしても求心力を欠いた仕上がりになってしまったので、空気的に望み薄そう。

次の機会こそ、此岸から彼岸に引き込まれ抜け出られなくなって人生が狂って行く男と、清らかな顔で彼岸から手招き、すべてを失って泥に沈み行く男に微笑みだけ残してつれなく背を向け去る女、ジャンヌ・モロー主演『エヴァの匂い』のような正調“ファム・ファタール”ものを、もう一度金谷祐子さんの脚本で、ここの昼ドラ枠で観たいものです。

コメント
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