世界柔道。やってますね。あんまり盛り上がってないけど。
日本人選手の成績がひと息だったってこともありますが、ひと息だろうがふた息だろうが、昨今、スポーツは何の種目であれ「“○○王子”が出て来ないと盛り上がらない」と結論が出ちゃってますからね。
先だっての世界陸上、世界競泳も同じ。成績は世界12位ぐらいでもいいんです。“○○王子”と付くキャラでさえあれば。
世陸なんか、MC織田裕二さんが、四十路近いのにひとりでそっち方面担当で、気の毒なくらいでした。
やっぱり日本柔道は谷亮子さんが座長かぁ。「田村でも金、谷でも金、ママでも金」、夢に着実に近づいてるじゃないですか。
夢と言われても、「あ、そう」としかリアクションできない夢だけどな。
出産されても揺るがないスポーツマンとしてのモティベーションの高さといい、戦績といい、ケチをつける要素はひとっつもないけど、どうなの?これだけ谷選手の女王君臨が続く背景には、日本人の“体格逆ハンデ”もあるんじゃないですかね。
世界的には、女性でも成人で、鍛えて筋肉つけて体重48キロ以下っていうと相当小柄な部類でしょう。
そこまで小柄で、女性で、柔道なんかやってる競争相手人口の絶対数が少ないのではないかと。
まぁ、北京五輪は近いことだし、銅より銀より金がいいよね。ままでもきんがんばってねやわらちゃん(ぼうよみ)。
金といえば目下はこちら『金色の翼』第56話。
週跨ぎですが今日が三連休最終日の祝日で、通常放送が無いものと勘違い、もしくは猛暑ピーク越えで遠出中の視聴者も多いことを織り込んでか、さしたる新事実の呈示はなし。
55話終盤の、玻留(倉貫匡弘さん)による絹子刑事(高嶺ふぶきさん)襲撃のドサクサで駆けつけた修子(国分佐智子さん)が、亡き行永氏の遺影の額から拾ったロケット。槙(高杉瑞穂さん)が兄・檀から託され修子に預けたものと同じ形状で、中の写真は若い女性。
大方の予想通り、檀が手にかけた元恋人=杉浦支配人夫妻(佐々木勝彦さん増子倭文江さん)のひとり娘であることが、修子の杉浦へのうまい聴取(←色仕掛けや寝返りなどのわかりやすい悪より、ここらがヴァンピーロの本領)で確認されましたが、この辺はたとえば明日のアバンタイトルで、修子が拾って開けたときのロケットの写真→修子の質問に乗って杉浦がテラスで見せた娘のポートレート、のカットバック3~4秒もあれば、今日見なかった視聴者にも説明できる。
いちばん大事なのは、終盤のセツ(剣幸さん)の修子への告白。5年前にひそかに島に潜入し槙に会った檀が、その後、「最後に会ったのは私。彼は私の目の前で死んだんです。私が殺したと言ったほうがいいかもしれません」
52話で絹子が槙に「生きている人間なら、どこへ逃げても生活の痕跡を残すはず。あなたのお兄さんは、もうこの地上にはいないかも」とほのめかした段階で、檀はすでにこの世になく、セツオーナーがそれに関し何か隠している?ひょっとすると…という推測は成立しました。
絹子刑事は、本当に小説家だった祖母のペンネームが自分に付けられていることを利用、もう3年も夏は“海と空のホテル”に宿泊しています。怪しいのは弟の吉岡槙単体というより、このホテルそのものでありセツであると、5年前の潜入・槙との接触の事実はわからないまでも、嗅覚で探り当てていたらしい。
たぶんこの後、槙が、兄と容貌がそっくり(31話静江(沖直未さん)「やだー、そっくりー」)であることを利用して、兄になりすましてセツの前に現れ、まさかと動揺させ動きを見る場面が来そう。
そろそろ筋書き的に退路・脇道が塞がり、“こう来れば次はこうなる”手の内が観るほうにも読めて来ました。
「誰かが誰かと血縁だった」「男女関係だった」式の“いかにも昼ドラ”絵解きを最小限に抑えてきて、それが魅力のひとつ(他にも幾つもあるけど)になり得てきたこのドラマですが、シロウトでも読める筋を上回る仰天結末は用意されているかな。
もちろん、“仰天させた”だけでは100点満点の、せいぜい55点程度。あくまでも“仰天のあとズーーーンと来させる”結末でなければなりません。
ここのところの連続もののドラマは、ほとんどが結末で大幅安(結末までに、続落また続落で、最終回で“底値更新”のすら多い)になっています。我らが『金翼』だけは、バーの高さもうひと声、期待してもいいでしょう。
あとね、“地上にはいないかもつながり”じゃないけど、12日の“あの日”(←生理日じゃないよ)から一週間、すっかり過去の人になって、すでに死亡説も流れている(←ウソ)安倍晋三さんですが、辞めるとき「あべし!」って叫べば、少なくとも漫画大好き麻生太郎さんだけはウケてくれたのにね(ないない)。