僕はその研修所で研修を受けていた。
講師はアンガールズの田中卓志である。
彼は唾を飛ばしながら大声で怒鳴っていた。
そして田中卓志の講習を終えると別の部屋に移動し、
手裏剣の投げ方を教わった。
僕は上手く投げられずに、何度も練習を重ねた。
上手く投げられた人から研修を終わっていく。
最後まで残った僕を見かねて、田中卓志が部屋に入ってきて、
手裏剣の投げ方を実演して見せた。
それでも上手く投げられず、「やまね~!」と突っ込みを入れられる。
結局、手裏剣の投げ方をマスターできずに研修所を出た。
僕はクルマを運転して、次の仕事場へ向かった。
しかし道路標識通りに走っていたつもりなのに、
何時の間にか道を逆走していた。
前方からシルビアが走ってきて、僕に怒鳴っている。
中にはヤクザのチンピラ風の男たちがたくさん乗っていた。
しかし手裏剣が上手く投げられないため、
そこから逃走して、何とか次の仕事場に到着した。
そこは入口に大量の屍体が積み上げられている場所で、
検視官の指示で屍体をストレッチャーに乗せて運んでくる仕事だった。
しかも検死官はひとりしかいない。
よく見るとその検死官はバナナマンの日村勇紀だった。
彼が検死を行い、初めて埋葬許可が下りる。
最近は死ぬ人が多く、検死が間に合っていないようだ。
それでも午後5時になると日村勇紀は仕事を切り上げた。
「飲みに行くぞ・・・」と云われ、彼に付いていく。
宴会場には多くの人が集まり、既に酒盛りが始まっていた。
そこではひとりの中年女性が大きな声で怒鳴っていた。
「私が発明したカロナールで、どれだけ多くの人の命が助かったと思っているのよ!」
彼女は自分が発明した薬の自慢をしていた。
しかし外には屍体の山が積み上げられている。
彼女の薬でも死んでしまう人は一杯いるのだ。
しかしその宴会場の人たちはそれを口にすることが出来なかった。
※これは林檎乃麗が見た初夢を文章化したものであり、
実際の研修所、検死所、お笑い芸人、
解熱鎮痛剤の効能効果とその開発経緯とは一切関係ありません。