rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

溢れ出す春の那須、花編

2015-04-05 22:50:29 | 旅先から

三又の花


アケボノツツジと思しき花

3日ほど残雪と山肌のコントラストが美しい那須へ行っていた。
危ぶまれた天候はどうにか持ちこたえ、うらうら暖かな日差しが、新緑にはまだ早いブナやコナラを照らしている。
ひっそりと静かな別荘地区の道をぶらぶらと散策していると、細い木に黄色っぽい花が咲いている。
自生しているのか、それとも人の手で植えられたのか、和紙の原料でもある三又だ。
その奥には、背が高くほっそりとした木にピンク色の、ツツジを思わせる花が咲いている。
調べても今ひとつはっきりとしないが、花びらの形からするとアケボノツツジではないかと推測。
この花、那須辺りでは人気なのか、方々の庭で見かける。

ここからは、完全に私有地なために写真を撮るのは憚られるので、見るだけの花について
山からの水がいたる所に小川を作りくねくねと木々の間を縫って流れている地の利を生かしては、思い思いの別荘ライフを楽しんでいる人たちの様子を見て歩くのも楽しい。
木に葉が生い茂らない今頃は見通しもよくて、あるところでは小川のせせらぎに水芭蕉を配していい雰囲気作っている。
富栄養化のために巨大化した尾瀬の水芭蕉の、かつての清楚な姿を留めているのがうれしい。
ある別荘の庭には、片栗の花がひっそりと、庭の奥にかけて満遍なく散らばりながら咲いている。
片栗の花を邪魔しないような、白の可憐で小さな花、キンポウゲ科のヤブイチゲもあった。
この花の取り合わせは、ちょっと変わった造りの、おそらく山を眺めるための展望室を備えた家主の趣味が庭にも表れ出たのだろう。

春は気前よくいろんなところに宝物を配して、多くの発見を与えてくれる。
だから、散歩が楽しいのだ。

那須へ向かう道中にあったたくさんの桜も帰るころには満開となっていた。
もちろん家にある桜も満開だ。
あいにくと今日は、灰色の雨雲が空を覆ってはいたけれど、このときの桜もしっとりと風情がある。
それはまた後日。
明日は、那須で出会った茶トラの猫が登場。
乞うご期待あれ。