rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

スギ花粉をものともせずに、どこか遠くへ行きたい

2016-02-28 22:30:05 | 随想たち
光の具合がすっかり春めいてきて、心がそわそわしだす。
このまま、気の向くまま足の向くままどこか遠くまで行きたい。
道端や木々の梢を照らす光、遠くに見える山や流れる雲を目指して、どこまでも進む。

毎日同じ時間帯、同じ場所の限られた空間で過ごしていると、近視眼的になったり、感覚が麻痺してきて、自分が小さく干からびてしまうような不安に囚われる。

今日は、やや風が強かったけれども、よく晴れて、外が快適なはずなのに、私は家の中で底なし沼のような午睡に陥っていた。
花粉の攻撃にさらされて、体が防御にまわっていたせいなのだろうか。

花粉の飛散が本格化する前に昼休みに外を歩いて、風を感じ、梅の香を嗅いでおいたのは、正解だった。
綺羅らかな春を楽しまずに、人生の妙味はありえない。
けれど、カメラと疎遠になっているのは、余裕のない私の失態。

すっかり家族の一員気取りの白黒猫の登場が、上手い具合にアクセントとなっているけれど。

朝には感じなかった喪失感が、私に”どこか遠くへ行きたい病”を発症させた。
おそらく、スギ花粉がトリガーとなっている気もするのだが。