2月のラボ便り
皆様、こんにちは。
徐々に春が近づいて来たような日差しの日も増えて来て、
春が待ち遠しいですね。
今回のラボ便りは、「受精障害」についてお話します。
受精障害とは、
体外受精を行い、十分な数の精子があるにも関わらず受精卵が得られなかったり、
もしくは受精率が低い場合をいいます。
このように、体外受精を行ってみて、初めて受精障害と診断されます。
受精障害の定義は、
受精率25%以下の場合とされています。
さらに、体外受精を3~6周期繰り返しても妊娠に至らない場合を、
受精障害と判断することもあります。
では、受精障害になる原因とはいったい何なのでしょうか?
原因は卵子・精子それぞれに問題が考えられます。
卵子に問題がある場合の原因は、
1.採取された卵子が未熟で受精する能力を持たない。
2.卵子の殻(透明帯)が固かった、厚かったなどにより精子が入って行けていない。
3.受精に必要な卵子の活性化が起こらない。
続いて、精子に問題がある場合の原因は、
4.精子の機能的な問題(運動性が低いなど)により、卵子の透明帯を通過できない。
5.卵子を活性化させる因子をうまく放出できない、または因子を持っていない。
2と4は顕微授精により解消されます。
3と5は卵子を活性化させる処理を実施すれば、解消させる場合もあります。
1は卵胞の誘発方法を変えることなどにより、
成熟卵を得られるようになる事があります。
また、一度の体外受精での結果が悪かった=受精障害とは断定できません。
何かご不明な点等ございましたら、お気軽にスタッフにご質問ください。
とくおかLCラボスタッフより
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