大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『大橋むつお:ノラ バーチャルからの旅立ち』

2017-01-27 06:04:11 | 映画評
タキさんの押しつけ読書感想
『大橋むつお:ノラ バーチャルからの旅立ち』



昨年の春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ

 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が身内に流している書評ですが、もったいないので転載したものです。


なんか、ほのぼのと胸の中から暖かくなる作品達やね、一気に読み切ったよ。

俺はノラが一番好きやね。好みのSF設定だし、落ちが二重になってるし。 WOWOWで「イヴの時間」のアニメやってました。テレビ放送があって(? 知らんけどね)それの劇場版らしい。
 タイトルと同じ名前の喫茶店があって、アンドロイドが普通に存在する未来、その喫茶店では人間とロボットを区別しない、それがルールですと、わざわざ入り口はいった所のボードに書いてある。
 ちょっと別な事をしながら見ていたから……でも、ノラを読んでから、何か気に成ってきた。もっかい見るわ。   ちょうど旧タイプが破棄されるタイミングで記憶回路が初期化されても、ノイズ入りで在るかなきかの記憶にすがっているロボットが悲しい……そこだけ、妙に覚えてます。他に、恋人が死んで引きこもった女の子の所に、その恋人ソックリに偽装されたロボがやってくるってのもあったなぁ。何? こういった設定が流行ってたんかい? 俺、最近 深夜帯のアニメを全く見てないから解んねーでんす。

 クララは、やり方によっては、立派に不条理劇になるよね。そのバヤイ、ちょっとしたホラーテイストがまざるとええんやない? ただ、そうすると、始めのチャット部分に弱い所があるかな。ハイジが来てからラストまでが短いから、チャット部分で匂わせるか、それでラストにドンってひっくり返す。まぁ、大橋さんはそんなつもりで書いてないから、俺の勝手な読み込みやけどね。でもな、これでクララはほんまに一歩踏み出せるんかな。ちょっと書き足りないんじゃない? 結論は観客に預けるにしても、問題点をも少しはっきり見えるようにしたほうがええような…… 。

 星に願いを……も、可愛いね。ただ、志穂がトコとトシ君の関係を知らなかったって所が……ムムゥなんだよな、王子の存在もファンタジーと現実の間に浮いたまんまに成ってるように思えるし。この距離感は嫌いやないけどね。

 すみれの~は懐かしいねぇ、高演の芝居を思い出すなぁ……あれが優勝じゃないなんて、いかん!怒ってたのを思い出したよ。この本が埋もれちゃうなんて(いや、これだけがそうなるってんじゃなく。今は本の回転が早いからなぁ)もったいなさすぎやね。誰か推薦図書とかにしてくれへんのかなぁ。 とにかく、書き続けてね、継続は力だよ。 ネット小説もええけどさ、脚本も続けようぜ。 高校生向けだけじゃなく大人向けにも書いてみようよ。

 大橋むつおは埋もれたらあかんでぇ。


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